【施行事例】和室の洋室化と畳の下のコンパネを張り替え

マンションの床の下地です。

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と土地建物の買取/再生の事業をしています。

今日の工事は大阪市都島区にある築40年のマンションの和室6畳と4畳を洋室化するための下地工事をしたので、その時の工事についてお話ししていきたいと思います。
この下地は畳の下の板の部分、つまりコンパネになり、さらにその下の根太の工事になります。

皆さんは洋室化や畳の下の板を張り替える工事はどのようなイメージですか?
洋室化には次の手順が必要です。

  1. 畳の撤去、掃除
  2. 基準を決める墨出し
  3. 木材で下地を作る
  4. 最後に上にコンパネ(木の合板12mm)を貼る

こういった流れです。
そして、この後に化粧と言われる仕上げが、フローリングにするのか?、CF(クッションフロア)にするのか?、タイルにするのか?

これによって作業する職人も異なります。
ちなみに今回はCFなので床屋さんの仕事ですが、フローリングであれば、大工仕事の延長で僕たちが工事をしていました。

僕自身が過去に訪問販売の営業をしたこともあるという経験もあるので、いい加減な工事をする悪質な訪問販売のリフォーム営業が増えていたり、お客さんが見えない場所で手を抜くのが多発しているのをよく見ます。
今回の記事はマンションの和室から洋室化を考えている人に役立つような記事です。

では早速、マンションの和室から畳撤去して、洋室化する手順について公開しましょう!
もし、和室の洋室化などのリフォームを考えている方は参考にしてください。

目次

畳の撤去と掃除

早速ですが古い畳を持ち上げると昔の畳は分厚くて重いんです。
ちなみに畳の下はPタイルが貼ってあり、その上に新聞紙が引かれていました。

なぜ引かれているか?というと、湿気をとるために昔の人はよくひいていた人が多いみたいですね!
ちなみに畳は車に積んでゴミとして今回はゴミとして撤去ですが、めちゃくちゃ重い畳なので運ぶのが大変でした。

最近の新築マンションでは、薄い発泡スチロールのような畳が多いのでスカスカで軽いのですが、昔の畳は重いので大変。
今回は昔のマンションだったので、畳が重く運んでいくのが大変な作業になりました。

余談ですが、最近では和紙風のDAIKEN清流の正方形型の半畳畳みが流行っていますね!
花寺は戻りますが、新聞紙を全て掃除してめくった後にリフォーム工事はスタートします。

仕上がりの基準を決めるために一番大切な墨出し

仕上がりがCF(クッションフロア)なので仕上がりの墨を出す位置を計算していきます。
墨を出すというのは基準となる線を周囲の壁などに書き出すといったイメージですので、このマンションであれば、和室の敷居の高さ(仕上がりから約4mm下がった位置に墨出し)を基準としました。

ちなみにですが、この基準の高さも床から何センチなのか?といったところまで考えておかないといけません。

今回やっかいだったのは敷居の高さが他の巾木よりも10cmほど高く、巾木は残しておくという工事でした。
高さの位置が合わないのは手抜き工事にもなるし、素人の工事で嫌なので、仕上がりを綺麗にするためにも全ての巾木の位置を10cm上げて合わせるために一度巾木を外してからあげて付け直しました。

大工さんは仕上がりまでイメージしておかないといけません。
というより、大工が手を抜くと下地なので全ての工事に悪影響を及ぼします。

広い現場であればレーザーと呼ばれる機械を使い、一瞬で基準がわかるのですが、この現場は狭かったため別の方法で墨を出して基準を作っていきました。

余談なのですが、古い建物や一軒家もそうですが、基本的に床が水平な場所は基本的にはありません。

特に日本は地震大国なのでその影響もあるのか老朽化すると木材や下地が弱って、水平な場所がなくなって高さが合わない、壁が歪んでいる場所がよくあります。

フローリングの下地の木材を貼って床の下自他なる土台を作っていく

猫と楔

次は基準に合わせて木材をビスでとめていきます。
この際にしっかりと木同士は木工ボンド、Pタイルとくっつく部分は根太ボンドを塗って置き、取れないように頑丈にしておきます。

今回は周囲に木材を打って、その後に中の木材にビスをうっていきました。
建築関係の方ならお気づきかもしれませんが、今回使っている木材は根太(45×45)ではなく、2・1と呼ばれる(27×60)を使いました。

実はこれには理由があって、僕たちはこの家に入るのが初めてで、お家を買われた人のリフォーム工事をお客様都合で現地調査無しという条件だったのもあって、畳の下がどうなっているか予測することができませんでした。
※普通は工事をする前に現地調査と事前の準備をします。

もし、畳が薄い畳で床下までスペースがない場合は45×45の木材を買っていると、一軒家であればなんとかなりますが、マンションなのでもし、畳の下のスペースがないとこの材料ではリフォーム工事をすることができなくなります。洋室化の畳の下の計算方法は下記のように考えました。

コンパネの厚みが12mm+木材の下地の厚み(27mm)+仕上げCF2.5mmの厚み

仕上げから逆算して計算する必要があるため、45を使うと、最低60のスペースが床下に必要となるので、この計算やリスクを考えた上で2・1と呼ばれる(27×60)を今回は使いました。

しかし、畳を上げると厚みが30cmだったので、2・1と呼ばれる(27×60)は高さが足りません。
そこで行ったのが、木材の隅に猫をかまして木材をつっぱらせるのと、300ピッチおきに楔を入れました。
ちなみにこの猫というのは木の横に木を置いて他の気に沿わせるといった方法です。

そのため根太のかわりとなる・1と呼ばれる(27×60)は周囲に止めた木に挟まって宙に浮いているような状態なので猫や楔を入れます。
大工さん用語なので最初は僕も師匠に猫?となりましたが今でこそ意味がわかりますが、下地となる木に沿わせてビスを打ってボンドを止めることで下地を補強する方法のようですね。

また、ピッチというのは間隔のことで浮いたような状態の2・1と呼ばれる(27×60)に楔で下にあたる部分を作ります。木下地が宙に浮いている状態ではなく、木が間に楔を入れたことで地面に対して上に乗った時に下地の木材が凹まないような状態にすることが目的です。

フローリングの仕上げ前にはコンパネ12mmを貼る

床傾き 修繕/傾き検査

最後に、畳の下の床の部分には、コンパネといったベニア板を修正された12mmの木材を下地にビスでとめていきます。
この際に継ぎ目にはきちんとわり(木材)を入れて補強していくことも大切で、上に乗った時にびくともしないような下地づくりをします。

ちなみにですが、悪徳な業者の中には少しでも材料代を安くするために9mmのコンパネを使っていたり、コンクリートの間には根太ボンドや木工ボンドを使わない業者はよくいます。


特に悪徳なのは木を節約するために木同士の間隔を広げてピッチを広げることによって木材の材料を節約することですが、確かに工事した後は素人のお客さんでは分からないし、2・3年は大丈夫でしょう。

しかし、手を抜いた工事は時間が経ってから差が大きく出ます。
ちなみに僕の初めてのお客さんは確実な手抜き工事にあった現場だったので、気の毒なお客さんの様子を今も覚えています。

手抜き工事の床

過去にあった某大阪市都島区の戸建ての手抜き工事は次のとおりです。

  • 床の合板が9mm
  • 束石が安物のブロック塀
  • 根太の間隔が450mm
  • 床の下に謎のベニア

案の定10年後には床鳴りも大きく、下地の木材も痩せて使い物になっていない状態、明らかにビスや釘の量も少なかったですね。
また、釘の打ちすぎもまた打つ箇所によっては床なりの原因や凹みの原因になります。
正解はありませんが、床の状態とどう向き合うのか?という問題が大工工事のリフォームは一番難しい問題になる傾向にありますね。

実際問題、お金をかければ床の工事は完璧に解体から土台まで工事をすることができるのであれば、完全に直りますが、そうすると工事費用は100万円を超えるケースがほとんどで、同時に床の大きな工事に付随して様々な問題が見つかります。

そう言った問題と向き合うために、今多くのお客さんは大引きからではなく、その上の根太から上でどうにか床を直してもらえませんか?という相談が増えてきました。
中途半端が一番難しいんですけどね。

床なりを逆手にリフォーム営業をする訪問販売

お客様の家に上がることができると、リフォームの訪問販売営業マンなどは下記のことをよく言います。

  • この場所が傾いている
  • 床鳴りがする
  • 壁や床の音がおかしい。
  • 木が腐っている

まあ、ちなみに床が傾いていると自律神経によくないのは本当なので、皆さんも古いお家に住まれている方は、早めにリフォームで傾きを直した方がいいです。

また、悪質な訪問販売を家に上げることは基本的によくないですが、訪問販売でも良い工事をする会社もありますので、一概には悪とは言えません。
しかし、下請けに基本的に丸投げする会社が多いので、責任感が口だけで全くないのと、費用は高くつきますけどね。
なぜなら、自分たちは現場の素人で工事は全くできないので下請けに丁寧に工事をしたと言われたら、何も言えませんから。

そのため、訪問販売の業者は下請け業者次第で良いか悪いか決まると言っても過言ではありませんね。

余談ですが、ここの工事をしたのは某大手ハウスメーカーさんでしたが、この時に僕はこういった不良工事が少しでも減るように!という思いから、悪質な営業や訪問販売、詐欺を減らしたいという思いで、僕自身は独立をしています。

と言うよりは、僕の周りの職人は施工基準が厳しいゼネコンの下請け出身者が多いので、手抜きするといった考えがそもそもないのだと感じました。

畳の下のコンパネの経年劣化と床の凹み

どうしても築年数が経つと畳の下の合板(コンパネ)は弱くなっていき、最終的には根太が弱くなって凹んでしまうケースが多くあります。
マンションであれば、畳の下がスラブ(コンクリート)なので気にする必要があまり無いのですが、どうしても戸建ての場合は畳の下が気になります。

実際、畳があるからそれがクッションになって凹んでいるのが分からないというのはよくある話なので、実際に畳をめくってみると経年劣化により、床なりがする、大引きが沈んでいる、束がまともに当たっていない、シロアリに食われているというのが床のコンパネをさらに捲ってみると発見されることがあります。

これは思い切って工事をしてみないと分からないことですが、お家が古いとどうしても起きてしまうことなので仕方がないことがだと割り切って、工事をするのか、凹んで危険な状態で放置をするのかは読者の方にお任せします。

実際問題、畳の下のコンパネを解体してしまうと工事が非常に大きくなって難しい工事になるため、施工技術の差が大きく出るような工事になり、難しくなるのが目に見えています。

締め

今回は大阪市都島区のマンションでリフォーム工事を70歳の大工の師匠と工事をしてきましたが、本当に丁寧な工事をされる方でした。
昨今、古いマンションがどんどん増えていて今は古い建物をリフォーム、リノベーションすることが本当に増えてきました。
どうしてもリフォーム工事というのは、現場によって形が変わるので難しい工事ですが、70歳だからこそできる技術というのは少なくありません。

そして、これからは人口の減少に伴い職人の人数の減少や技術が失われている昨今の中で、悪質な訪問販売の営業が増加しております。
職人は減っていく一方ですが、悪質なリフォームの訪問販売の営業や電話は増える一方ですね。

ちなみに最近、大工さんの数も減っていて大阪でリフォーム工事をしたときは、いつも40歳以上の大工さんでも若手のようなイメージです。

当社は大阪市都島区の工務店ですが、万博や他の工事はもちろん、人材不足の建築業界ではありますが、現場の人間として恥ずかしくないお客さんのための工事を今後もやっていきたいですね。

皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問・依頼・相談等があれば、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。

土井工務店 代表 土井健史

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マンションの床の下地です。

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