水が溜まったベランダは雨漏れに繋がる

【施工事例】水が溜まったベランダは雨漏れに繋がる

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と土地建物の買取/再生の事業をしています。

先日、大阪市都島区の戸建てのベランダを防水工事をしましたが、経年劣化が酷く下地処理に苦戦しました。
その際に、なぜここまで放置をしたのですか?と質問をしたところ、驚きの返答がお客さんからありました。

そもそもベランダを防水する必要があると思っていなかった。
外壁塗装と屋根のリフォームや塗装、葺き替えのメンテナンスを定期的にしていれば、雨漏れの心配はないと思っていたという回答があり、正直驚きました。

マンションに住んでいる方は10年に1回、大規模修繕でベランダの防水があるので、存じ上げない方が多いのは知っていたのですが、まさか戸建てに30年以上住んでいる方がベランダ防水を知らないというのに驚きました。

30年間雨漏れがなく、初めて雨漏れしたので何が起きたか分からなかったようですし、ベランダの床(土間)をそもそも塗る必要があると思っていなかったようです。

また、防水という工事を行う必要があるは思いもしていなかったようで、10年に1度もやる必要があるのは外壁塗装だけと思っていたようなので、外壁塗装の際に教えてもらってないのか?と聞くと、言われなかった、安くしてくれるからお願いしたという回答がありました。

これはよくある外壁塗装や10年に1度のメンテナンスにおける工事の契約を取るために、少しでも見積もりの金額を安く見せるためのマジックのようなものです。

それでは実際に防水工事にはどのような種類があるのかというと、大きくわけて4つあります。

  • ウレタン防水
  • FRP防水
  • シート防水/アスファルト防水

リフォーム工事では、それぞれ既存の状態や用途によって使い分けるのですが、今回はこれらの耐用年数やリフォームの目安、それぞれの特徴についてお話ししていきましょう。

目次

ベランダの床(土間)の経年劣化を放置して雨漏れしている家は多い

今回工事をして感じたことは経年劣化ということ自体を気づけていないお家が多いと感じました。
外壁塗装はしたけど、軒天のところをよく見るとクラックと雨染みが見える、せっかく外壁塗装をしたのに雨漏れしているという家は意外と少なくありません。

実際に工事をしていくうちに見えたのが、このベランダの防水がお家のメンテナンスや雨漏れや水漏れの対策に必要だということを意外にもお客さんが知らないということでした。

ベランダ防水の耐用年数とリフォームの目安年数

ベランダの防水は基本的に10年に一度のサイクルですることが推奨されています。
そう、外壁塗装と同じサイクルなのです。

しかし、お家によってはそのサイクルを見落とすというよりは友人や短な存在に職人や工務店の人がいるわけではないので、言ってくれる存在がいないため、このサイクルを見落としています。
そして、ベランダの雨漏れは外壁だけでなく木材や鉄骨を通じて室内に侵入するケースが多くあります。

外部のベランダなので、雨漏れしても室内に漏れるというわけではなくそこから室内に木材や鉄骨をつたうというのは普通にありますので、その点も踏まえてどうすればいいのか?ではなく、漏れる前に定期的なメンテナンスが必要ということなのです。

ベランダのドレン(排水)の詰まりによって雨漏れするケース

ベランダには排水につながるドレンがあり、よく軒天のところから樋が出ているケースが見えます。
そして、ここはベランダにとって排水を流す箇所のため、もしゴミや汚れで詰まってしまうとベランダがプール状になってしまうため、正直あまりおうちにとって良い状態ではありません。

プールになったお家は経年劣化の促進や悪化を早めることはもちろん、防水効果の切れた部分から雨漏れするタイミングも早まってしまうケースが多々あります。

よくあるベランダ防水の種類3選

ベランダの防水工事は大きく分けて4種類ですが、既存の状態や用途によって使い分けで工事を行なっています。
ベランダの防水でも広さによって使っている材料が変わったり、今使っている防水塗料の上からこの防水塗料は使えないということもあるので、一度全て下地補修が必要なケースがあります。

そのため、まずはどのようなベランダ防水の種類があるのか知って、それから自分のベランダや陸屋根にあった塗料を選んでいきましょう。

ウレタン防水

ウレタン防水
ウレタン防水

ウレタン防水は、建物や構造物の防水に広く使用されている技術の一つです。主にウレタン樹脂を基にした防水材料で、特に屋上やバルコニー、地下室などの水が侵入しやすい場所で効果を発揮します。
※特徴と利点

  1. 弾力性: ウレタン防水は優れた弾力性を持ち、ひび割れに強く、建物の動きに柔軟に対応します。これにより、構造物が変形しても防水性能が維持。
  2. 密着性: ウレタン樹脂は、さまざまな基材に対して良好な密着性を示します。これにより、施工後も長期間にわたり水の侵入を防ぐ。
  3. 施工性: ウレタン防水は液体状で施工されるため、複雑な形状や隅部にも容易に塗布でき、継ぎ目が少ない一体化した防水層を形成。
  4. 耐候性: 紫外線や化学薬品に対する耐性があり、屋外での使用にも適しています。これにより、長期間にわたる効果が期待できる。

※施工方法
ウレタン防水の施工は、一般的に以下の手順で行われます。

  1. 下地処理: 基材の清掃や補修を行い、滑らかな表面を整える。
  2. プライマー塗布: 下地にプライマーを塗布し、ウレタン樹脂の密着性を向上させる。
  3. ウレタン樹脂の塗布: 専用の器具を使って、ウレタン樹脂を均一に塗布します。通常、数回に分けて重ね塗りをする
  4. 仕上げ層の施工: 最後に、必要に応じて仕上げ層を設け、さらに耐久性を高める

※注意点として

  1. 気温と湿度: 施工時の気温や湿度がウレタン樹脂の硬化に影響を与えるため、適切な環境条件下での施工が重要。
  2. 専門知識: 高品質な防水層を確保するためには、専門的な知識と技術が必要です。経験豊富な業者に依頼することが推奨。

ウレタン防水は、その特性から多くの現場で使われていて選ばれているんですけど、施工後の維持管理も重要、定期的な点検とメンテナンスを行うことで、長期間にわたってその効果を発揮し続けるんですよね。

FRP防水

FRP防水
FRP防水

FRP防水は、ファイバーグラス強化プラスチック(FRP)を用いた防水技術で、特に屋上やバルコニー、工場などの防水に利用されることが多いです。この技術は、高い耐久性と優れた防水性能を兼ね備えており、さまざまな環境に対応できる特性があります。

※特徴と利点

  1. 高い耐久性: FRP防水は、樹脂とガラス繊維の複合材料で構成されているため、非常に強度が高く、長期間の使用に耐えられます。物理的な衝撃や摩耗にも強く、屋外での使用に適している。
  2. 優れた防水性: FRPは水を通さない特性を持っており、施工後は防水層が一体化し、継ぎ目が少なく水漏れのリスクを大幅に低減。
  3. 軽量性: FRPは軽量であるため、構造物への負担が少なく、施工の際の取り扱いが容易。
  4. 耐候性: 紫外線や化学薬品に対しても耐性、劣化しにくい特徴があり、屋外環境でも安心して使用できる。
  5. 多様なデザイン性: FRP防水はさまざまな色や仕上げが可能で、見た目にも配慮できます。これにより、景観に調和する施工が可能。

※施工方法
FRP防水の施工は、一般的に以下の手順で行います。

  1. 下地処理: 施工面の清掃、亀裂の補修、凹凸の修正を行い、適切な下地を整える。
  2. プライマー塗布: 下地にプライマーを塗布し、FRPの密着性を向上させる。
  3. ガラス繊維シートの配置: ガラス繊維シートを施工面に配置し、所定の位置に固定。
  4. 樹脂の塗布: 専用の樹脂をガラス繊維シートに均一に塗布し、しっかりと浸透させ、強固な防水層が形成
  5. 仕上げ層の施工: 必要に応じて、仕上げ層を設けて耐久性をさらに向上。

※注意点

  1. 施工環境: 施工時の気温や湿度がFRPの硬化に影響を与えるため、適切な環境下での施工が必要
  2. 専門知識: FRP防水の施工には専門的な技術と経験が必要。
  3. メンテナンス: 定期的な点検とメンテナンスを行うことで、長期的な防水効果を維持できるのは間違い無いです。

FRP防水は、耐久性と防水性に優れた選択肢であり、さまざまな建物や用途に適しています。適切な施工とメンテナンスを行うことで、長期間にわたり安心して使用できる防水層を提供します。

シート防水/アスファルト防水

シート防水は、合成樹脂製のシートを用いた防水技術で、特に屋上や地下、バルコニーなどの防水に広く用いられています。この方法は、耐久性や施工の効率性に優れており、さまざまな建築物に使われていて、特にマンションやビル、アパートの屋上に多く使われています。

※特徴と利点

  1. 優れた耐久性: シート防水は、合成樹脂(PVC、TPO、EPDMなど)を材料として使用しており、物理的な衝撃や摩耗に強、長期間にわたり防水効果を維持。
  2. 迅速な施工: シート状の材料は、あらかじめ工場で製造されたものを現場で貼り付けるため、施工が迅速で、複雑な形状にも対応でき、施工時間を短縮できる。
  3. 継ぎ目が少ない: シートを大きな面積で施工するため、継ぎ目が少なく、そこからの水漏れのリスクが低減。
    接合部も熱溶接や接着剤で強固に固定することができ、耐水性が高めることができる。
  4. 軽量性: シート防水は比較的軽量であるため、建物に対する負担が少なく、施工が容易。
  5. デザイン性: シートの色や仕上げが多様で、建物の外観に合わせたデザインが可能、屋上を緑化するための基材としても利用される。

※施工方法
シート防水の施工は、一般的に以下の手順で行われます。

  1. 下地処理: 施工面の清掃や亀裂の補修を行い、滑らかな下地を整える。
  2. プライマー塗布: 必要に応じてプライマーを塗布し、シートの密着性を高める。
  3. シートの配置: 防水シートを施工面に配置、位置を確認、必要に応じてカット。
  4. 接合部の処理: シートの接合部を熱溶接または接着剤を使用して固定し、しっかりと接合。
  5. 仕上げ: 施工後、全体を点検、問題がないか確認し、必要に応じて、仕上げ材をつかう

※注意点

  1. 施工環境: 施工時の気温や湿度がシートの性能に影響を与えるため、適切な環境下での施工が重要。
  2. 専門知識: シート防水の施工には専門的な技術が必要で、経験豊富な業者に依頼することが推奨。
  3. メンテナンス: 定期的な点検やメンテナンスを行うことで、長期的な防水性能を維持できる。

シート防水は、効率的で耐久性の高い防水ソリューションとして、多くの現場で採用されています。適切な施工と定期的なメンテナンスにより、安心して使用できる防水層をができるし、リフォームの場合はシート防水の上からウレタン防水を使うことができるし、上貼り工法でシート防水を施行するケースがあるんですよね。

素人がDIYでベランダでペンキを塗った場合

ベランダ防水
ベランダ防水

当社も含め、よく工事会社の人が困るのはお客さんがDIYで土間にペンキを塗ってしまっている場合です。
お客さんは良かれと思ってDIYをしているのですが、実際は特に防水効果のないような塗料を使っているケースがほとんどで、その上から僕たちが使うような溶剤は使えないため、下地を新たに作っていく必要があり、かえって手間と費用がかかります。

実際問題はDIYをすることがお客さんにとって良いものかもしれませんが、個人的には費用今安くしても後々かえって手間がかかり、費用が高くなるため個人的には推奨致しません。
そして、また防水工事には下地からとなった場合費用がかなりかかるためDIYをしたことによって代償を得ることになるでしょう。

コーナンで売っているDIY用の防水塗料は水性のウレタン防水

余談ですが、コーナンでもDIYができるように水性のウレタン防水やFRPが時々あるので、一度それを見てもらってはいかがでしょうか?
下塗りのプライマーと中塗り材、上塗りのトップコートと全て種類が違うのでこんなに高いのか?と驚くと思います。

そうです、防水塗料は材料も高いし準備するのにも時間がかかるんですよね。

ベランダ防水の費用と相場

ベランダ防水の相場は何をするかによって変わりますが、ウレタン防水で一般的な小さなベランダであれば10万円前後で施工できるケースがほとんどです。

ですが、シート防水やFRP防水となると話が変わってくるので、気をつけましょう。
特にFRP防水は高いので、ウレタンよりも高くなるのは間違いありません。

余談ですが、シート防水などは使われる場所が陸屋根の広い場所が基本なので、必ずしも今するべきかどうかは現状を見ないと正直回答するのが難しいのが本音です。
防水工事は専門性が高いので一概にこれが正解とは言えないような工事になります。

ベランダではなく笠木板金から雨漏れ

ベランダで見落としがちなのが、このベランダの笠木から雨漏れしてしまうケースです。
この笠木に関しては解体してみると雨漏れしているケースが多く、コーキングのジョイントや、笠置と外壁に隙間がなくなって雨漏れしているケースが見つかることが多くあります。

ただ、これに関しては経験と工事した実績がないと正直一言では分かりません。
そのため、まず営業では分からないし、僕自身も今年一年で偶然にも何回か同じケースの工事をしたから分かったことになります。

工事の経験と、現場の経験があってこそわかるケースが実際はほとんどなので、工事をしたことのない会社がアパートの修繕や防水工事をしているどうも違和感が僕にはあります。

締め:素人のDIY後のベランダ防水はお金と手間がかかる

僕たちが工事をする時に最悪のパターンはお客さんがDIYをすることによって、余計なことを指定ケースが一番無駄な費用が必要になります。

このウレタン防水一つにしても上から水性のペンキが塗られていると、油性のウレタン防水が綺麗に施工することができないため、プライマーで無理やり接着するわけにもいかないので、カチオンで下地を作り直すケースも多々あり、正直言ってかえって無駄な工程と手間賃及び材料代が必要になります。

正解はありませんが、工事にはDIYをしてはいけない箇所としてもいい場所があるためこれらの専門知識やアドバイスをしてくれるような業者がいない状態で工事をすることを正直推奨致しません。

僕たちもボランティアではできないので、他の業者はこのような金額でできると言ってたみたいなことを言われた場合、現場の状態を見て正しい工事を徹底する僕たちは捲れるリスクを背負えないため、この場合は工事をお断りさせてもらったケースがあります。

最後に、当社は大阪市都島区の工務店ですが雨漏れの相談に関しては近畿一園だけでなく東海地方や中国地方にまで直しに行ったことがあります。
そんなに工事ができないのか?と思うことがありますが、職人不足の時代、営業マンは増えるが僕らのような工事業者は減る一方みたいですね。
そんな工事専門店である土井工務店に興味があるという方は一度ご相談ください。

それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。それでは時間を大切に良い一日を。

土井工務店 代表 土井健史

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