こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォーム/リノベーション専門店と土地建物買取再生事業をしております。
最近よく問い合わせでビルトインガレージについての内装リフォームの相談が増えてきました。
個人的には面白いなと思う相談内容で、今のガレージを部屋にリフォームしたいという相談です。
この相談内容は捉え方によって全然意味合いが変わってくるのですが、結論から言うとこんな感じです。
- 部屋風なガレージにしたい
- ガレージ風の部屋にしたい
- そもそものガレージを部屋に戻したい
この三点の意味合いの相談がめちゃくちゃ多いため、一度顔を合わして相談を聞くと言うケースがかなり増えました。
ちなみにですが、住んでいる地域によっては違法建築物になる可能性もあるので、その点を注意してガレージハウスについて見てみましょう!
インナーガレージの内部の内装を部屋風にリフォームしたい

ビルトインのインナーガレージの内部の内装には様々な種類があって、最近ではカフェのような空間やアメリカンスタイルの空間、ヨーロッパ系の空間など、さまざまな空間を演出しているガレージが増えたなと言うのが僕の印象です。
ちなみに一番多いのが、アメカジと言われるスタイルですかね。
個人的にはカフェのような空間も好きなのですが、木材の使用頻度が高いためガレージには不向きなケースが多々あるため断念するケースもあります。
車の排気ガス、外部の空気でガレージが汚れる
車によっては専用の換気扇を作る必要があります。
車の排気ガスのクレームは思っている以上に多いクレームの一つなので、近隣住民の方からはもちろん周辺の配慮が非常に重要になることです。
実際に僕に一度フェラーリを乗っている方がフェラーリの排気ガスが凄すぎて周囲のお家からのクレームがすごい。どうにかならないのか?みたいな問い合わせがありました。
結果的に専用のダクトを作り、外壁から専用のルートを作って排気ダクトを作る工事を行いました。
やはり都島区付近のお客さんは昔ながらの地元の人と、お金持ちの方もいますので、周囲への気遣いは大切なんだなと思った次第でした。
インナーガレージに断熱材は必要なのか?

結論から言うと、僕はあった方がいいと思います。
基本的にインナーガレージとは思えないような断熱材を写真では充填していますが、この理由はビルトインの中のガレージが寒くなって欲しく無いと言う理由ではなく、シンプルに室内が冷え込まないために改めて断熱材を充填しました。
もし、冷暖房をつけた時にせっかく温まった空気や冷気が外に逃げたりするのは、勿体無い熱損失になるなと個人的には感じましたね。
これは普通のグラスウールですが、人によっては外壁で使うような分厚いグラスウールを入れてくれと言う人もいたり、今の時代は断熱性とエコの時代SDGsになったんだなと一瞬思いましたが、この断熱材を入れているお家の人はエンジンが好きでバイクもアメリカンバイクも乗っていたので、環境には優しく無い人でした。
インナーガレージを部屋にしたい場合のリフォームについて
そもそも論、シンプルに駐車場になっているインナーガレージを部屋にしたい場合は、完全に部屋を0から作る必要があります。
この場合は、リフォーム工事でありながら、新築工事のような発送と平面図と立面図を自分で思い描けるような技術が必要であり、難易度が上がります。
また、新築工事の経験だけでは不可能な施工で、リフォームに慣れた大工の力と図面を作る能力が必須になります。
では、実際にどのような工事をしていくのか説明しましょう。
1.床を作る

写真のように床の上に新しい床材を木工事で床上げを行い、木下地を組んで床を作る必要があります。
多くの部屋とガレージの内部の床が基礎の部分で高さが違うため、まずは床を作ることから始める必要があるので、傾いた床の上に大工工事で床を作るので難易度はもちろんですが上がります。
実際の床を作る際の工事手順は次のとおり
- 束石の設置
- 鋼製束で床あげ
- 大引きの新設
- 根太掛けの新設
- 根太の新設
- コンパネの新設
- 仕上げ材の新設(フローリングorフロアタイル)
もちろん工期も1日では当然できませんし、本当に大工が得意な人しかできない工事ではないでしょうか?
2.壁を作る
次は仕上がった床に壁を作る工事になり、そもそものガレージの壁でいいという人もいますが、そもそも論ですがガレージの壁にはクロスを貼れないケースが殆どなのでその点はご注意ください。
貼れるという業者ももちろんいますが、実際は下地が悪いので綺麗には貼れずに仕上がりの悪い状態になるケースが殆どです。
そのため、費用を抑える方はペンキを塗ってしまう方ももちろんいますし、その点は予算の相談を工務店や職人とされることをお勧めします。
3.天井を作る

ガレージなので、天井が高い状態になっており、部屋が暖かくなりにくい、寒いという話がよくあります。
そのため新しく天井を組んで断熱材を入れる人もいます。
そこまでする人もいれば、今の天井のままでいいよという人もいるので正解はありません。
ただ一つ言えるのはガレージの内装だった天井の上にクロスは貼れないので、ペンキもしくはクロスを貼らないという選択肢になってしまうことだけはご了承ください。
3-2 電気や水道の工事
新しく部屋を作る際に電気工事は当然必要ですし、内容によっては水回りの設備が欲しいという方もいます。
その場合は、新しく電気を引っ張るため分電盤から新規で配線工事をして、電圧を確保するのか、既存の他の部屋とおなじ電気回路にして節約するのかはお客さんとの話し合いで決まります。
余談ですが、エアコンは基本的に単独の電気回路が必要なので、どちらにせよブレーカー工事や分電盤の工事は必須工事になる傾向があります。
4.内装材を仕上げる
最後に仕上げとして、ドアをつけるのか?クローゼットを作るのか?棚を作るのか?クロスや床材を仕上げるのかという作業になります。
もちろん施工前にどのようなプランにするかは決まっているのですが、個人的には内装工事において仕上がり決めておくことは非常に重要になりますので、どうせ部屋を一室作るのならそこまで考えておきましょう。
3F建ての建売の1Fガレージを部屋にして、容積率オーバーで違法建築物
建築された際に実はガレージは容積率に含まれていないケースが多いため、後々家のガレージ部分をあえて増築して室内にする工事が過去にあった家は多いのですが、基本的にこのような工事は容積率をオーバーした場合、建築基準法に違反するような工事でそのお家も違法建築物となるので、施主さん及び工事会社が悪意を持って行わなかったとしても問題になるケースが多々あります。
そのため、設計の知識は必ず必須の要件であり、特にビルトインガレージなどはその要素が必要な工事になります。
違法建築物にしない為には
まずは依頼する会社が本当に工事ができる会社なのか?と言うことが非常に重要です。
会社によっては、一切の工事だけでなくそもそも図面は愚か、工程表や仕様書も作れないよう会社も多く、工事も下請けに投げるだけのブローカーが山のようにいる世界なので、その点はご注意ください。
また、インナーガレージは慣れていない業者がすると、とりあえず解体して壊せば良いや!という感覚でするので梁や筋交での補強はもちろん無いですし、結果的に耐震等級や断熱性を下げた家になる可能性もあるので、悪い業者には気をつけてくださいね。
家族が増えて部屋が欲しい場合は設計から打ち合わせが必須
新しいお家のスペースや庭に家を作る場合は、基本的に設計から打ち合わせが必須になり、特に営業しかできないような会社には荷が思いような工事になります。
また、工事しかできない業者もそれはそれで打ち合わせを長く取れないケースがあるので、どちらにせよ費用は高くなると言う特徴がこの工事にはあります。
実際問題、打ち合わせをしていないと広さが分からなかったり、将来に向けてどのような間取りで構成していくのかという話も纏まらず、結果的に良いものを作れないということになりがちです。
OSBを使ってガレージ風の部屋の内装にしたい

ガレージ風の内装が今、すごい流行っているのはご存知でしょうか?
OSBの型押しの木材の破片が固められたものを外壁に使ったり、もしくは照明にこだわったり、グレーの糸が今かなり流行っています。
また、コンクリート調の人気は今も高く、コンクリート調のクロスにするのかいっそのこと左官してもらうのかと言うほどの工事をしたい人ももちろん多くいます。
このOSBの材料を使うときに気をつけないところは、不燃材料では無いため使用用途によっては新築でガレージハウス、建築確認でガレージハウスを防火地域など内装制限がある地域で行う場合には引っかかる可能性があります。
僕は建築士でないので、全ての家が危ないとは言いませんが普通にOSBという材料は元々は合板ですので、防火製品ではないということだけは分かっていてください。
ちなみにですが、最近OSBという材料は店舗でも増えてきており、美容室の内装では非常に使われている印象を受けてて、この上に塗装をして、最終的にクリア塗装で保護膜をつけている内装仕上げをよく見ます。
個人的には木目を残して型押しの雰囲気と材料の良さを残したいので、クリア塗装を推奨しているのですがペンキを塗って他の色にする人がほとんどですね。
ガレージ内装にOSBを使うのは違法?建築基準法と安全性について
OSB(Oriented Strand Board、配向性ストランドボード)は、その独特な風合いから、ガレージの内装材として人気があります。DIYでも扱いやすく、比較的安価に入手できるため、多くの方がガレージの壁や天井に使用を検討されまが、ガレージにOSBを使用する際には、建築基準法や防火性の観点から注意すべき点があるんですよね。
やはり木材なので。
建築基準法における内装制限
建築基準法では、自動車車庫(ガレージ)は火災のリスクがある特殊建築物として扱われます。
そのため、内装には制限があり、壁や天井は準不燃材料以上で仕上げる必要があります。
これは、万が一火災が発生した場合に、延焼を防ぎ、避難経路を確保するためです。
OSB自体は木材チップを接着剤で固めたものであり、一般的には準不燃材料としては認められていません。
そのため、OSBをガレージの内装に使用する場合、そのままでは建築基準法に違反する可能性がありますし、車関連を触る自動車整備工場のような整備目的のものでも内装制限に引っかかる可能性があります。
OSBを使用する場合の対策
OSBをガレージの内装に使用したい場合は、以下のいずれかの対策が必要です。
- 不燃材料でOSBを覆う: OSBの上に石膏ボードなどの不燃材料を重ねて施工することで、内装制限をクリアできますが、これはそもそもOSBにする意味がなくなります。
- 不燃OSBを使用する: 特殊な加工を施し、不燃材料として認定されたOSBも存在します。
ただし、通常のOSBに比べて高価になりますが、これが一番現実的です。 - 内装制限の緩和措置: スプリンクラーなどの自動消火設備を設置することで、内装制限が緩和される場合がありますが、この場合も建築確認申請が必要になることがありますし、各自治体によって基準は変わりますし、何よりもリフォームや新築で住居にこれらの設備を入れるケースはあまりありません。
安全性の注意点
建築基準法をクリアするだけでなく、OSBを使用する際には安全性にも注意が必要。
- ホルムアルデヒド: OSBの接着剤にはホルムアルデヒドが含まれている場合があります。換気を十分に行うか、F☆☆☆☆(最も安全な等級)の製品を選ぶようにしましょう。
- 耐水性: OSBは水に弱い性質があります。ガレージは湿気がこもりやすい場所でもあるため、防水対策をしっかりと行うようにして、設計と施工には十分注意しましょう。
最後に、OSBをガレージの内装に使用すること自体は違法ではありませんが、建築基準法の内装制限を遵守する必要があります。
安全性を確保するためにも、専門家と相談しながら適切な対策を講じることが重要ですし、DIYで施工する場合は、特に注意が必要ではないでしょうか?
インナーガレージにエアコンをつけたいと言う相談も多い

ビルトインガレージを作ってしまうと、室内で過ごすことが多いのでそれならエアコンをつけてくれと言う依頼がかなりあります。
ガレージないでエアコンが付いていると言う不思議な状態はもちろん、エアコンが本当にこんなとこで使うのか?と言う人はおられるんですが、今はガレージ内にエアコンがついてある家はかなり増えています。
その際はガレージの屋根の上にエアコンの室外機を設置するケースが多く、他で室外機を置くにはかなりのスペースが必要となるため周囲のお家との感覚も重要になってきます。
ガレージを部屋にする工事費の目安
ガレージを部屋にするのとビルトインガレージを部屋にするのでは工事の内容が全く変わってきます。
ガレージを部屋にリフォームする工事費の目安は結論から言うと250万円〜必要になります。
もちろんプランによっては費用を抑えるケースはありますし、部屋の間取りや工事の内容によっては費用は大きく変わります。
特に高級な内装を求める場合は、費用が上がりますし増作工事が多い場合、既存のガレージの下地が悪い場合には費用が高くつく可能性があります。
そのため、工事に関しては大工工事が得意な工務店としっかり打ち合わせをして納得した上で工事をするべきですし、最低でも200万円という金額は決して安いものではありませんし、ぼったくりのええ加減な業者にだけはつかまらないようにしてください。
駐車場の上に部屋を増設できるのか?
駐車場の上に部屋を増設するとなると基本的には増築工事になるので、建物の面積が関係してくるのと建築確認が必要なるケースがあります。
また、この場合は設計が必要になるので小さな部屋を作るくらいであれば、大規模な工事とまではいきませんが、防火地域や既存の土地の容積率がオーバーする場合は、考えて設計する必要があります。
違法建築物になってしまう恐れももちろんありますので、この点は工事業者と密に相談してどのように部屋を作るか相談することをお勧めします。
また、この部屋の要件として屋根と壁があることなので、駐車場の上に部屋を作ると言うことは基本的に建蔽率と容積率を考えて設計する必要があると言うことご理解ください。
締め:ビルトインガレージ関連の工事には知識と施工できる工務店の技術が必要
ビルトインガレージ作りやガレージを部屋に戻すような工事は、大工工事と図面の作成が難しいことなので、基本的には知識と施工と設計ができる工務店に依頼することをお勧めします。
自社の自慢ではありませんが、当社は図面も書くし、営業もするし、現場もすると言う超人が数人と私でできた会社なので、工事ができないことははっきりできないとお伝えしています。
実際の現場ではどうしても見た目の価格で選びがちですが、技術のある工務店はそもそも金額を減らすと言う思考は全くありませんし、それならよそに言ってくれと言うケースは多々あります。
また、当社は大阪市都島区の工務店ではありますが、最近市内でもインナーガレージが増えてきたなと感じました。
以前都島区のお家のガレージの内装リフォームをした時には、インナーガレージを無くして部屋にしたいというお客さんの相談も増えてきて家族が家に帰ってくる人はもちろん、車を手放す人も増えているんだなと感じました。
まあ、倉庫利用の人もいればウォークインクローゼットの部屋にしたいという人もいますよね。
何が正解とは言いませんが、本当に工事ができる業者は相見積もりなら仕事に困っていないから、他所に言ってくれという業者が殆どですよね。
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史