大阪市都島区にある土井工務店代表の土井(@takeshidoi73)です。住宅と店舗に特化してリフォーム/リノベーション専門店を経営しております。
今回は元訪問販売の営業マンが知っている営業方法やテクニックについて紹介したいと思います。
先に結論から言うと、リフォームの営業に多いのは次の通り
- 訪問販売
- 点検商法
- テレアポ
- 反響型の営業
- チラシ広告
- ショールーム営業
- インターネット広告
- お問い合わせ
- 紹介
中でも、訪問販売は悪質だ・怪しいといって印象がついてリフォーム業界も大手企業に仕事が周り、その下請けとして存続する工務店が多い中、工務店は営業先を昔は一般宅に叩きと言われる手法、「ピンポーン」と音を鳴らして、営業するのがするのが普通だがインターネットの普及や情報の公開により、訪問販売は減っているように見えます。
しかし、訪問販売は消滅していません。
実際に小さな企業や工務店は訪問販売をするしかないといった状況で、2021年度では帝国データバンクの情報によると、年間1066件倒産している状況となっている。
むしろ手法を変えて生き残っているというよりは、小さな工務店はどこかの下請けに入り、安い金額で仕事を請け負うか、訪問販売の旧方法”叩き”で営業をかけるしか道は残っていない状況です。
はっきりいって、”建築現場の仕事ができる、現場を知っている=営業ができる、集客ができる”時代ではありません。
現場をしらない営業マンの方が良い仕事をとってくる場合もあり、現場を知り過ぎていると単価が見えるため営業が小さくなるといったこともあ理、安くなければ売れないといったこともある。
同時に言いたいのが、集客ができる=営業ができる。といったのも間違いで集客と営業も全く畑違いだ。
こういった中、僕がどのように訪問販売を行い営業をかけてきたのか、その手法や今多い営業方法・ジャンルについて紹介したい。
代表的なリフォーム訪問販売5種について
リフォーム訪問販売といえば、次の5種類なのだが近年ではブログやLPなどで下記のように屋根専門サイト、外壁塗装・屋根塗装の専門サイト、シロアリ駆除専門サイト、太陽光発電の専門サイトが増えている。
特に太陽光やエコキュート・蓄電池の訪問販売のサイトの特徴としては”エコ”という名前のホームページやLPが多い。
しかし、インターネットには競合や怪しい会社が多いため業者から積極的にあの手この手で一般宅に営業をしている。
その手法について今日はお話ししたい。
エコキュート・太陽光などの点検から営業をかける点検商法によるリフォーム営業
営業順序としては、効率よく行うためテレアポにより、アポイントを作ることから始める。
その際に関西地区なら関西電力の〜など、中部地域なら中部電力の〜を名乗ることが多い。
はっきりいってグレーなのですることはお薦めしないし、僕はこのアポイントを取る作業は自分が嫌なのでしなかったが、リストを購入して、テレアポというアルバイトたちを雇って高い時給で電話営業をしている。
つまり社員でも建築を全くらない人間が営業をかけているという状況だw
また、こういった個人情報の流出は防ぎ用がなく、どこかで記入している住所や電話番号は企業内で売買されているケースも珍しく、同時に太陽光が乗っているか乗っていないか?といった点はGoogleアースといったアプリで、簡単に人工衛星から太陽光の有無を確認できる。
太陽光は点検を数年に一回行うことが義務つけられており、太陽光を設置して売電により収入を得ている方は副収入にあたる。
そのため、点検をする必要があるのだが点検をするにも設置してくれた会社が倒産している、または有償であるといったことが多い。
その弱みに漬け込み無料で太陽光発電の点検をしますという業者があり、そういった会社に限って提携企業が多いため市から認定されてりたり○電eショップである場合もあり、設置実績もある。
実際に太陽光の点検商法で訪問販売の営業時代に僕が仕事をいただいた例。

点検をした時に屋根の塗装が全くダメだったので、正直に状態を話したらまた連絡すると言って2度と連絡はないだろうなと思いながら、帰ると1ヶ月後に電話がありました。
僕の人間性を見てくれ、信頼してくれた結果、屋根裏も見てほしいと言う連絡でした。
太陽光発電の営業
太陽光の乗っていない家は、家の固定電話が流出すれば頻繁に太陽光の営業電話が来るに違いありません。
具体的にはこのような営業電話が多い。
- 電気プランのご案内でという入り口
- 環境にやさしい
- 電気代が安くなる
- 地震の停電時に電気が使える
- 安心安全の対策になる
- 東京では新築は太陽光の設置が義務付けられている
- 日本は電力不足
- 今後もっと電気代が高くなっていく
皆さんはこのような電話を聞いたことはないだろうか?
基本的にこのような電話は全て太陽光の営業電話でこの後には全て営業マニュアルといった形で話内容までマニュアルがあります。
エコキュートなど給湯器の訪問販売
一番営業で簡易なのこのエコキュートだ。
実際にエコキュートという環境にやさしく素晴らしい機能をもった給湯器は他にあるのか?というほど僕も良い商品だと思う。
それが故に売りやすい、といったのがこの商品お客さんにとっても導入するのに利が大きいため、正直僕もお勧めできる商品だから導入する理由がたくさんある。
- 深夜の安い時間を使ってお湯をタンク内にためるので電気代が安くなる
- 緊急時の断水時にエコキュート内のお湯・水を使える
- 太陽光と連動した昼間シフト機能がある
このようにエコキュートには大きく分けて3つある。
どれも利益があって、ガスの給湯器でお湯を溜めている家庭にはオール電化にする必要もなく、利が大きといったのが特徴。
その代わり関西電力であれば、はぴeタイムといった電気プランで訪問販売の会社が無双していたという事実がある。
しかし、2022年現在では”昼間時間帯の料金単価を引き下げ、夜間時間帯の料金単価を引き上げ、深夜運転機器を対象とした割引を廃止する”といったことを関西電力がホームページで述べてます。
電気温水器の普及によって、夜間の電力需要が増加し、発電にかかる昼間と夜間の費用の差が縮小しているといった現状があるのでこれからはエコキュートや電気温水器の需要も減りそうですね。
外壁塗装・屋根塗装の訪問販売
昔からよくあるのが外壁塗装と屋根塗装の訪問販売。
これは正直、外壁の様子や外壁に触れれば、誰でも現状が分かります
”外壁のチョーキング現象・目地シーリングの打ち替え・外壁のクラック”といったところでしょうか?
この3点のうち一つでも当てはまれば、訪問販売をするチャンスなので営業をかけに家を鳴らします。
しかし、よくあるのがお家が傷んでいる現状をお客さんも分かっています。
特にお家の角地などでは高頻度で訪問販売の営業が来るので営業をかけられ慣れているといったこともあります。
お客さんはひび割れとったことには理解を示しますが、チョーキングを放っておけばどうなるのか、といったことは理解していないのか?もしくは散々業者に言われてきているのかの二択です。
もし、営業をするのであれば指摘はもちろんですが、自分を売ることから始めてはいかがでしょうか?
また、もしこの記事を見て外壁の塗装を考えている人がいれば、足場を立てるなら”外壁のチョーキング現象・目地シーリングの打ち替え・屋根の塗装”は同時にするべきだと思いますよ。
最終的には、何度も工事をすると足場が何重にも費用がかかりますからその点だけは理解して工事をした方がいいですね。
シロアリ駆除の訪問販売
最近多いのが、シロアリ駆除でしょうか?
この場合は電話営業というよりは、インターネット、チラシ広告、訪問販売、点検商法といったパターンが多いように感じます。
お家がシロアリに食われてからは遅いんですよ。
基本的には対策としてお家の柱にシロアリから守るための塗装をすること、他には床下の湿気を減らすといった工法が多いので、またよくわかんない人は僕に聞いてください。
僕も僕より詳しい人に聞きますのでw
お勧めする訪問販売の営業、最後は「人」で選ばれる
結論から言うと、営業は「人」が全て。
僕がよく行っていたのは、訪問販売時に歩いている人・外にいる人に自然に声をかけること。
叩きでピンポーンとしても警戒されるので、自然に声をかけてそのままお家に連れていかれるって感じです。
まあ、要するに信頼された上で営業をして工事をさせていただくって感じですね!
だから、僕は基本的にできないことはできないっていうし、工事しなくてもいいところはしなくてもいい!ってハッキリ言っちゃいます。
それが信頼であり、お客さんとの関係に繋がるんじゃないでしょうかね?
また、点検商法においては僕が営業の先輩や上司から口すっぱく言われていたのが、”ストーリーを大事にしろ”ということです。
具体的にいうと、営業には順序がある
- 挨拶
- 与太話
- 点検
- 点検箇所は問題なかったです。
- しかし、この部分が、※ここからが営業
- 次回見積もり・商談
と言ったように順序立てて、タイミングを絶対に守りなさいと言われてきました。
点検をする前に指摘をすれば、営業として”売りが出る”、お客さんが警戒すると言われ、最終的にはこのストーリーと人売りを僕は大切にしてきました。
ちなみに僕はお客さんと仲良くなりすぎて、向こうから工事してほしいと言われることも多かったので、営業というよりは本当に点検をして話をしていたらという場面が多かったですね。
訪問販売の会社に工事を依頼するべきなのか?答えはしても良いが自己責任
訪問販売の会社=悪ではない
それだけは間違いないでほしいし、基本的に営業をかけないと仕事はありませんので悪いことではないんですよw
今ある大手企業も訪問販売から始めた会社もあると思うし、結果的に待っているだけでも問い合わせが来るようになっただけですw
しかし、中には完全な素人が営業会社のようにリフォーム会社をしている場合が多いのでそれは注意してください。
何が正解か?はあなた次第ですが、人で工事を依頼する企業を決めることを推奨します。
なぜなら”工事をするのは機械やパソコンではなく、人”だから。
締め:最近のリフォーム訪問販売について思うこと
近年リフォームがブームとなって以来、次々と悪質な訪問販売の会社が増えて行く一方で技術のある会社が倒産しているのが建築業界。
営業で仕事をとって他社の下請けに全てを任せると言った形が増えている中、技術のある会社が世に知られることなく倒産してしまう状況を心苦しく思います。
正直な話、僕自身も本物の職人さんに比べるとまだまだで、逆に一緒に来てもらって僕が仕事を学ぶ機会も多いです。
僕は難しい作業や現場をこなせない自分が情けないですが、お客さんにとってはどうでしょうか?さらに上の技術を持った職人に工事してもらう方が嬉しいのではないでしょう?
営業・現場どちらが正しいとは言いませんが、お客さんをまず大切にすることが僕たち建築業界の仕事をする人間の責務と僕は心に戒めております。

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土井工務店