大阪市都島区にある土井工務店代表の土井(@takeshidoi73)です。
リフォーム/リノベーション専門店を経営、土地建物買取再生事業の経営と最近はガレージハウス作りをしております。
最近どの広告を見てもsuumoやat homeにはリフォーム済みの物件がたくさんあり、リフォーム済みの中古マンションってどうなんですか？という質問がよくあります。
リフォーム済み中古マンションの販売は、基本的に買取再販売の事業をしている不動産屋さんが販売しているケースが多く、様々な状態で販売されています。
結論から言うと、こういった物件は悪いわけでは無いが人気がありますが、相場より少し高くなります。
ただ、お家の個性がない物件が多いので個人的にはセンスが良いというわけではないと思います。
これらを踏まえて、リフォーム済み、リノベーション済みの中古マンションや戸建ての情報を見ていきましょう！
リフォーム済み物件のデメリット3選
基本的にリフォームを予めプロがしているというよりは、多くのプロによって料理されて利益が乗った物件がリフォーム済みの物件になります。
決してそれが悪いわけではなく、自分好みに触ることができないので最近こういった物件増えたなーと思うのが個人的な感想です。
実際に物件(中古マンション)を仕入れて購入し、フルリフォームorフルリノベーションをして再販売することを事業として行なっている不動産屋も一定数見られ、当社も工務店として下請けとして工事をしていた経験もあります。
その中で感じたことや、あるある話をお話しできたらと思います。
１安い材料を使った低品質なリフォーム工事が多い
基本的に買い取った物件を再販売するために、不動産業者さんは中古マンションをフルリフォームまたは、リノベをする際に原価(工事価格)を抑えようとしています。
当社も初めはこの下請け業者として工事をしていましたが、正直今は断っています。
その理由は、結論から言うと儲からないし、時間がかかるからです。
- 売り上げが伸びて利益率が低い
- 打ち合わせが長い
- 見積もりや商材発注の手間が多い
- 工事期間が長い
- 単価が安い
これらのデメリットを兼ね備えているのが、不動産屋の下請けで工事をするリスクなので現在当社は相見積もりの時点で、中古マンションをフルリフォームまたは、リノベーションする工事は全て断っています。
こういった背景の中、何が言いたいか？というと結局これらの工事をしている業者は安くて暇な工事業者が多いと言うことです。
そのため、結果的に下請けの工事会社も請負金額が安いため利益を残すためにあらゆる策を講じます。
その代表例が次のとおり
- 手抜き工事
- 材料のランクを下げる
- 見えない部分は補強しない
- 工期を短くするために工程を省く
- 見えない下地は綺麗にしない
こういった現状がほとんどです。
実際によくある手抜き工事の実例を下記の記事に添付していますので、一読してみてください。
２不動産業者の利益が大幅に乗っている
これは商売だから仕方がないと言えば、仕方がないんですね。
何故なら選んだのは、あなただからです。
ですが、それが全て悪いと言うわけではなく良い家も多いのも事実ですので、全てを否定せずに良いなと思う部分を受け入れて多少は妥協していく必要があります。
不動産業者もサービスやボランティアでは、何千万というリスクを背負って中古マンションを購入して、販売することはできませんから。
3とりあえず上貼りしているので将来的にリフォーム費用が高くつく
基本的に床の工事をする際に、下地がよっぽど悪くない限り中古マンションのフルリフォームまたは、リノベーションをする工事は既存のフローリングの上から上貼りするケースが多く、下地の補修をしない業者がほとんどです。
しかし、既存のフローリンが浮いている場合は強引にビスで止めて、結局は上貼りするという業者も多く見えなければOKという業者が多いのも事実です。
もし、強引に上貼りしている箇所が数年後の保証期間が切れた後に発覚した場合は、業者ではなく買主が直す事になります。
その結果費用が莫大に上がる可能性は可能性はもちろん、解体費も多く必要とな利、ゴミも増えるのでその際は費用が高くなるということだけはリスクとして理解していてください。
リフォーム済みマンションのメリット
- 入居の際に自分で清掃や、リフォームをする必要が無いので業者を探す必要がない。
- 不動産業者(宅建業者)の販売の場合2年間の保証があるケースが多い
- 購入後何も考えずにすぐに入居することができる
ご自身で購入した場合は、購入後にこのようにしたい、または何がすれば良かったなどはあるのですが、基本的のこの手間を省くことができます。
また、ご自身でリフォームをしてくれる工事業者や工務店を探す必要性も無く、素早くお家を決めることもでき、宅建業者による販売の場合は、多くの建物が約２年間保証してくれるケースも多いため必ずしもデメリットだらけではありません。
リフォーム済みマンションの実際の施工記事
実際に当社が施工したときの記事です。
中古マンションをフルリーフォームして床を上貼りでパナソニックのウスイータを使用しました。
上貼り施工ですので、既存の床に貼れることもあって雰囲気がかなり変わりました。
ちなみにフルリフォームと言っても行なった工事は次のとおりです。
- クロス張り替え
- 床フローリング上貼り
- ユニットバス入れ替え
- キッチン入れ替え
- トイレ入れ替え
- 洗面化粧台入れ替え
- CF張り替え
- 和室洋室化
- 扉新設
- 一部塗装
- 照明交換
これらの内容を打ち合わせて工事を行うと、普通であればかなりの費用がかかりますが、仕上がりはその分良いものができやすいでしょう。
suumoやat homeでよく見る
リフォーム済み物件の注意点と落とし穴
リフォーム済みと広告に書いている際に見ておくべきなのは、現地に行った際にその商材が安物かどうか？という点に注意しましょう。
また、中を見た際にいいなと思ってもすぐに買わずに同じことができないかな？と考えてください。
実際問題、中古マンションを購入する際のお客さんによく相談されるのが、何を基準に決めたらいいですか？
という質問があります。
当社と僕の回答は、内装はいくらでも好みのものをお金をかければできます。
しかし、立地は変えることができません。
マンションの立地もしくは、部屋のマンションにおける場所に不満がないかこの点が大事だと僕は言っています。
これらの条件をクリアした上で、どうしてもリフォーム済み物件しかない場合は、最低限のリフォームをさらにするのも実際よくあります。
これらを踏まえた上で設備類がしっかりしたもので、好みのものが導入されているか確認しましょう。
リノベーション物件とリフォーム済み物件の違い
根本的にリフォームとリノベーションでは、工事前より性能が上がっているものはリノベーションと言われるように内容が全く異なります。
しかし、その定義もあやふやで大した性能も上がらずにただのフルリフォームと言ってもおかしくない、リノベーション物件も多々あるので、正解はありません。
その上、基本的にリフォームをすれば、昔の中古マンションに比べたら普通に性能は上がっていますので、リノベーション物件か、フルリフォーム済みの内容をどちらを選ぶか？という点にそこまでこだわる必要はないかな？と個人的には思っています。
締め：手抜き工事の業者に合わないために必要なこと
最近、街中を歩いているとリノベーション専門店と言った看板が多く立ち並んでます。
この中には、スーツを着た綺麗な営業マンのいる会社をよく見かけますが、正直言ってしまうと、ここに足を踏み入れた時点で営業がメインの素人に毛が生えた程度の営業会社と出会う事になるだけなんですね。
読者の方を決して否定するわけではございませんが、このリフォームというよりは建築、不動産の業界は基本的に工務店と出会わない限り、必ず中抜きだけされてお仕舞いという業者が多いのがほとんどです。
ただ、そう言った営業を信じて工事を依頼するのが決して悪いわけではなく、その中途半端な営業をしてしまう業者がいるというが間違っていると僕は思っています。
フルリフォームまたはフルリノベーションをする際は、基本的に中古物件（一戸建て、中古マンション）と工務店の機能がある会社に依頼する事になるのですが、両方の機能がきちんと備えている会社は少ないのが現状です。
本当に良いものを作る際は両方の機能をブローカーのような会社で無く正しく備えている会社に依頼することをお勧めします。
中古マンションのフルリフォームやフルリノベーションはみなさんが思っている以上にお金が動きますので、必ず信頼できる業者と出会い、気持ちよく好きな家を作ってください。
それでは時間を大切に、良い1日を。
土井工務店 代表 土井健史
