こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
住宅と店舗に特化してリフォーム/リノベーション専門店を経営しております。
最近店舗でカウンターを作ってくれという依頼が多く、最近はテイクアウトの専門店の焼き鳥屋さんを工事しました。
店舗や飲食店、お店といえばカウンターを作り、様々な用途で使います。
- 待合室前のカウンター
- 受付カウンター
- 飲食用のテーブルカウンター
- レジ前のカウンター
- テイクアウト用のカウンター
こういった様々な要素でカウンターを使う場面が多く、特に店舗のカウンターに関しては店舗の顔になるケースが多く特に飲食店やおしゃれなお店、雰囲気のいいお店では必須の造作になります。
これは誰が作っているのか?というと、基本的には大工が現場加工で作っているケースが多くカウンター専門店というのは正直少ないのが現状です。
また、デートのためにカウンター席を指定して予約されるほどカウンターの高さや設計の面、デザインといった面でもカウンターの重要性は伺えます。
さて、今回当社が施工したのはL字のカウンターでした。
基本的にカウンターの形で多いのは次の三つのパターンです。
- I型カウンター
- L型カウンター
- U型カウンター
カウンターにも様々な形があり、そのカウンターの表面をどう仕上げるのか?によって、和風、洋風、欧風、にもなり、最近ではスタイリッシュなカウンターにするため様々なデザインのカウンターがあります。
それでは、実際にカウンターを作る際に考えることについてお話ししましょう。
店舗カウンターの設計で考えるべきポイント3選
とりあえず座って使う事ができればいいというのは、カウンター造作とは呼べずそれなら既製品のカウンターを適当に並べて使えばいいと思うのが僕の意見です。
実際に店舗のカウンター作りには、繁盛するお店を作るために様々な手順と考えるべき視点があります。
1厨房内の広さと動線について
基本的に厨房内と店内の比率はお店によって違いますが、厨房スペースや、作業スペースは店内のスペースに負けず広く取っているケースが多く、小さな店舗では1:1の割合と言っても過言ではなく、小さい場合の多くは事務スペースといったものがないような空間の場合くらいです。
そうった店舗の内装の広さ的な要素も考えた上で、カウンターを作らなければカウンターは基本的に動かす事ができないため大きく場所をとることになります。
また、厨房との間のカウンターに関しては立ち飲みなのか?座って食べるのか?で高さも変わりますし、個人的には立ち飲みに関しては1100mmから1200mmは欲しいと感じています。
また、座って食べるテーブルに関しても750mmから950mmは今の時代では必要ではないでしょうか?
そして、テーブルやカウンターの裏側などに関しては幅600mmは最低でも欲しいと考えています。
2照明と天板のデザイン
天板の位置や照明によっては、お店の雰囲気は全く異なります。
天板の上に収納がある場合は、その収納にダクトレールが設置され、そこからペンダントライトがあるお洒落なお店もあれば、ダウンライトが設置され、そこからカウンターが照らされているお店もあります。
デザインや位置に関してはルールや決まりはありませんが、お店の雰囲気やカウンターをどのように使うか?この用途によって設置方法や高さや幅まで計算しなければなりません。
それは設計士を入れているから安心というわけではなく、現場を知っている人とお店で働く人、全員が一体となってこの形で良いのか?デザインは問題ないのか?これでお客さんがこの店がいいなと思っていただけるのか?
こういったことまで考えた上で店舗のカウンターはデザインしなければなりません。
3防火や不燃について考えて施工をする
防火や不燃に関しては、近くにガスや火の元が多い箇所に内装制限がある可能性があります。
実際問題。、不燃のキッチンパネルやメラミン化粧板、susパネルといった不燃材を貼っておく事が必要な場合もあり、既存のものが火で燃えてしまわないように加工する必要があります。
その際はカウンター天板の側面や裏側にも貼ることはもちろん、火の周りは特に危険なのでこのことも考えら上で不燃材が必要なのか?どうかまで考えて施工する必要があります。
店舗のカウンター造作は設計と大工だけでは足らない
基本的に店舗でカウンターを作るには設計士と大工が主に必要なのですが、この他に電気屋と水道を扱う設備屋、他にも内装屋(クロス)、ペンキ屋が必要になってきます。
大工が作ったカウンターの中に電気や水道を入れて、配管やコンセントを作るケースも当たり前のようにあるので、施工を知らないものが打ち合わせをしても結局は違うものができてしまうのと一緒で一貫して施工ができる工事業社が一番カウンターの作り方を知っているとも言えるでしょう。
店舗カウンターの仕上げオススメを紹介
カウンターには様々な仕上げ方法があるのですが、予算やデザインによって全く費用が異なります、
今回は、その中でも個人的に気に入っている施工法を何個か紹介したいと思います。
1メラミン化粧板を天板に貼る
下地を組んだ後によく化粧板を貼る前に天板には費用を抑えるために集成材が使われます。
その集成材に塗装をしてクリア塗装なのか、木の上からメラミンを貼るのかというパターンがお店には多く、特にメラミンは表面に傷がつきにくく、耐久性も優れておりデザイン性も高いのが特徴です。
有名な商品では、アイカ工業のメラミン化粧板(色柄が豊富で、耐久性に優れているため、店舗・病院・オフィスなどのテーブルや家具の表面材として使われる建築素材ですと公式のホームページに記載されています。)
また、不燃のもの、指紋レス、油を弾くもの様々なケースで使用ができるのでアイカのメラミンを上から貼るという選択を壁や天板の上にするお客さんも多くいます。
2木材でカウンターを作り、クリア塗装仕上げ

カウンター造作で必要な工事4選
大工工事は設計と大工だけでするものでなく、下地を作ってから電気と水道の絡みがあるため、1人の職人で全てを補えるわけではありません。
具体的には下記の4つの職種の職人が最低でも必要です。
1大工工事
はじめに設計士が書いた図面に大工が地面に墨出し作業を行い、この位置で問題がないのかお客さんと打ち合わせをします。
そして、この際に問題がなければ、大工の書いた墨に木下地やLGS下地を作っていくのが基本となっており、下地を作るといっても、ボードやコンパネを貼らずに土台となる下地を作るまで作業となります、
2水道/設備工事
土台を作った後には土台の中に給水給湯配管工事を行うのがセオリーになります。
この中には、シンクのための給水給湯配管や、壁から出る排水用下地などもにも活用されるため、下地の位置と水道工事はかなり密接な位置になるため、打ち合わせが非常に重要です。
3電気工事
カウンターの下には、携帯を充電するためにコンセントが必要であったり、他にこのコンセントにはiPadやレジのコンセントの使用にも必要となってきます。
他にも電気工事をすることによって、コンセントを増設して業務用冷蔵庫の配線にしたり、製氷機の電源に使用することも多々あるため、電気工事はカウンターの工事と大きく密接しています。
4クロス/または化粧板の施工
下地の工事をした後には、その中に電気や水道が関連するのですが、その後には結局はボードやコンパネを施工して、その上からどのような仕上げにするのかというのが最終的な仕上がりになります。
店舗によって仕上げ方法は全く違うのですが、クロスを貼る店舗、サイディングを張る店舗、ペンキを塗る店舗、メラミン化粧板を貼る店舗といろいろな方法と手段があります。
これはオーナーの好みや設計士の好みと言っても過言ではないでしょう。
【施工事例】テイクアウト専門の焼き鳥屋

先日、大阪市鶴見区でテイクアウト専門店の焼き鳥屋さんを工事しました。
テイクアウト専門店?と一瞬思いましたが、そこは立地的に車通りも多く、工場で働く作業員が多い地域だったためなかなか面白いなと個人的には思いました。
何が流行るか分からないというのが飲食ではありますが、当社は店舗専門のリフォーム工事業者としてできることをやるというのが僕たちの仕事で、最後はオーナーさんの意向を大切にしたいと思っています。
なぜなら、勝負をするのはオーナーさんですから。
店舗カウンターの施工には店舗専門で工事が慣れている業者が必要
店舗カウンターの工事には様々な業種が絡んでくるため非常に難しく、店舗慣れしている業者でなければ一括して請け負うことも正直難しいと思います。
多くの会社が自社に大工がいて、と言ったトークをしますが実際は作り方が分からないので、当社のような工事に特化した工務店に丸投げしているケースが多く、当社が手直しをしているパターンもあります。
自分達で全く工事ができないくせいに工事を受注して、できるような顔をしているので怖いものですね。w
また、僕が個人的に感じたのはデザインばかりに集中してしまい、中で働く人たちの動線や動き、ここにこれがあれば便利といった発想に全くなっていない業者が多いと感じました。
これは、やはりデザイン会社の増加と営業会社が増加して本当にカウンターの工事ができる会社が減っている中で店舗のカウンターで思った通りではなかった。
施工後に結局は使い勝手が悪いなど、デザイン目線の意見しか言えないといったできことが、結果的に店舗の工事ができる会社が減ったことによって起きる原因からだろうなと素直に思いました。
そもそもですが、職人の多くは営業ができませんし、お客さん対応もできませんからね。w
締め:店舗リフォーム/リノベーション専門店は少ない
当社は大阪市都島区の店舗/住宅のリフォーム、リノベーション専門店として工事をしていますが、店舗を専門に工事をできない業者が多いのがこのリフォーム業界になります。
最近は、工事業者からもうちは店舗できないから内装工事をやってほしいとお願いされることも増えてきて、どれだけ工事ができないブローカーや工務店、デザイン会社が多いねん!とツッコミを入れるほどです。
大阪市の店舗工事専門店の土井工務店ですが、機能性だけでなくデザイン、使い心地の良さ、お客さんの居心地が良くなる店舗、こんなことを考えて工事を行なっていきたいものです。
そして、工事をさせてもらった店舗が少しでも繁盛してほしいです。
また、土井工務店はただ単に店舗の工事をするのではなく、店舗で勝つ!つまり、お客さんが店舗を作った後に売上up、集客率up、リピート率が上がるそんな未来を考えたことまで工事することを常に考えています。
そして、いつまでもお客さんのお店が続くことを願って一生涯のお付き合いをしたいものです。
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史