こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と土地建物の買取/再生の事業をしています。
先日、大阪市都島区の空き家で特定空き家に指定された家を、指定から解除するためにリフォーム工事を行いました。
皆さんは特定空き家の制度をご存知でしょうか?
特定空き家というのは、空き家法」に基づいて指定され、「放置すべきではないと判断された空き家」のことを言います。
特定空き家とは?放置するとどうなる?
特定空き家とは、空き家対策特別措置法に基づいて指定される、放置すると危険な状態にある空き家のことです。具体的には、倒壊の恐れがある、衛生上有害、景観を著しく損なうといった状態の空き家が該当します。特定空き家に指定されると、固定資産税の軽減措置が受けられなくなるだけでなく、改善命令や行政代執行の対象となる可能性もあります。
大阪市での特定空き家対策事例
大阪市でも、特定空き家の増加は深刻な問題となっています。
この記事では、実際に特定空き家に指定されてしまった物件が、どのようにして指定を解除されたのか、その事例を紹介する前にまずは一部抜粋した文章をご覧ください。
第1章 空家等に対する対応
1.法に定義される「空家等」及び「特定空家等」
「空家等」の定義の解釈は、「基本指針」一3(1)に示すとおりである。「特定空家
等」は、この「空家等」のうち、法第2条第2項において示すとおり、以下の状態にあ
ると認められる「空家等」と定義されている。
2
(イ) そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
(ロ) そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
(ハ) 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
(ニ) その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針
国土交通省公式から抜粋しております。
特に都島区、城東区、旭区は人気エリアということもあって子供達が多い地域ですので、通学路や通勤になる、道では建物の経年劣化によって、壁が剥離して、通行人に怪我を与える可能性があります。
空き家の所有者は建物を管理する役目があるため、管理の中には維持や保全をするために修繕や危険のリスクに対して何らかの対処を求められます。
また、この通告は市からの指定ですので、今回の場合は大阪市から特定空き家に指定されています。
では、どうすれば特定空き家に指定されず、または特定空き家に指定をされ家の指定解除ができるのでしょうか?
結論から言うと、建物を適切に管理し、維持修繕すること。
つまり、リフォームと清掃を心がけるということです。
それでは、こう言った背景を踏まえて、特定空き家とその特定空き家に指定されないために、では具体的に所有者がどのような対策を講じたのか、どのような費用がかかったのかなど、具体的な情報を盛り込み、空き家をどのように活用していくのか解説していきましょう。
例)大阪市都島区で特定空き家に指定される理由とデメリットについて解説
大阪市都島区で所有する空き家が特定空き家に指定される理由は冒頭に述べたこと類似ますが、僕の経験上では次の3つになります。
- 建物の維持・管理・修繕ができておらず周囲の住民や通行人の怪我に繋がる可能性がある
- 明らかに景観を損ねている=ゴミ屋敷、危険なものがいっぱいある
- 地域の住民に繰り返し通報される要因になっている状態である
これらが原因と考えられます。
特に指定や行政の執行となると、どうしても税金が使われる可能性がありますので大阪市が動くには時間がかかりますが、動いてからは処罰が早いそんな印象を僕は受けています。
役所の方々は動くまでかなり腰の重い組織ではありますが、決定してしまえば時間通り執行されるので特定空き家に指定されると、実際には以下のようなデメリットが生じる可能性があります。
1. 固定資産税の住宅用地特例の解除
特定空き家に指定されると、これまで適用されていた固定資産税の住宅用地特例が解除され、税額が最大で6倍になる可能性があります。これは、空き家の維持管理に対する経済的な負担が大幅に増加することを意味します。
2. 行政指導・命令
特定空き家に指定されると、大阪市から空き家の状態改善に向けた指導・勧告・命令を受けることになります。
これらの指導に従わない場合、罰金が科される可能性があります。
3. 行政代執行
命令にも従わない場合、大阪市が所有者に代わって空き家の撤去や修繕などの措置(行政代執行)を行うことがあります。その際にかかる費用は、全額所有者の負担となります。
4. 周辺環境への悪影響
特定空き家は、倒壊の危険、衛生上の問題(害虫・悪臭の発生)、景観の悪化、犯罪の誘発など、周辺の生活環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
これにより、近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあります。
5. 不動産価値の低下
特定空き家に指定された場合、その空き家自体の価値が著しく低下するだけでなく、周辺の不動産価値にも悪影響を与える可能性があります。
6. 管理責任の増大
特定空き家に指定されると、所有者はより一層適切な管理を行う責任を負うことになります。
このように、特定空き家に指定されることは、経済的な負担の増加、行政からの強制的な措置、周辺環境への悪影響など、多くのデメリットを伴います。そのため、空き家を適切に管理し、特定空き家に指定されないようにすることが重要です。
もし、所有されている空き家の管理方法や活用方法についてお困りの場合は、大阪市の空家等に関する相談窓口に相談することをおすすめします。
- 大阪市都島区:空家等に関する相談: https://www.city.osaka.lg.jp/miyakojima/page/0000349156.html
特定空き家から指定が外れる条件
基本的には、現状に危険性や、周囲の方々へ迷惑がかからないような状態になってから勧告や指導を受けた市町村の自治体に連絡をする流れになります。
普通に修繕つまりリフォームをしていれば問題なく指定からは解除されるでしょうが、シンプルにブルーシートをかけただけ、何もしないといったことを繰り返す場合は最終的には特定空き家だけでなく、市から何かの通告を受ける可能性も否めません。
やはり根本的に解決をし、物件の所有者として管理・保全する義務を所有者は担う必要がありますね。
特定空き家に指定されないための対策
特定空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が解除されたり、行政による指導・勧告・命令、最終的には強制的な措置(代執行)の対象となる可能性があります。これらの事態を避けるためには、以下の点を意識して管理を行うことが大切です。
- 建物の維持:
- 定期的な清掃を行い、ゴミや雑草が堆積しないようにしましょう。
- 雨漏りや外壁のひび割れなど、建物の劣化を早期に発見し、適切な修繕を行いましょう。放置すると急速に老朽化が進みます。
- 換気を定期的に行い、湿気がこもらないように注意しましょう。カビや害虫の発生を抑える効果があります。
- 敷地の管理:
- 庭木や雑草は定期的に刈り払い、見通しを良くしましょう。害虫や不法侵入のリスクを減らします。
- 塀や擁壁などに破損がないか定期的に点検し、必要に応じて修繕しましょう。倒壊の危険を防ぎます。
- 衛生管理:
- ネズミ、ハクビシン、ゴキブリなどの害獣・害虫が発生しないよう、清掃を徹底し、侵入経路を塞ぎましょう。
- 浄化槽がある場合は、定期的な清掃や点検を行い、機能不全を防ぎましょう。
大阪市の地域の方を含め周辺への配慮
- 景観の維持: 地域全体の景観を損なわないよう、美観に配慮した管理を心がけましょう。
- 安全性の確保: 倒壊の危険がある箇所は早急に修繕し、近隣住民や通行人の安全を確保しましょう。
- 防犯対策:
- 窓やドアには施錠を徹底しましょう。
- センサーライトや防犯カメラの設置も有効な手段です。
- 郵便受けに郵便物が溜まらないように定期的に回収しましょう。不在であることが分かりにくくなります。
空き家を資産として活用方法の検討する方法
- 賃貸: 適切な管理を行うことで、賃貸物件として活用できる可能性があります。
- 売却: 不用になった空き家は、早めに売却を検討することも有効な手段で、無駄な固定資産税や責任を負う必要がなくなるので、ご自身で維持管理や修繕を行わない場合は、大阪市都島区の当社(土井工務店)のような会社の類であればお家に問題があっても問題なく買い取ってくれるに違いありません。
- リフォーム・リノベーション: 思い入れのある空き家であれば、リフォームやリノベーションを行い、新たな価値を生み出し、賃貸として運用するのか、再販売するのか?
こういった運用法についても再考することができます。 - 地域貢献: 地域活動の拠点や交流スペースとして活用するなど、地域貢献に繋げる道もあり、子ども食堂としての貸し出しはもちろん、「地域コミュニティでの貸しスペース」としての需要もあります。
行政からの視点としては、空き家所有者の方々には、ご自身の財産である空き家を適切に管理する責任があると考えています。特定空き家に指定されることは、所有者にとっても不利益であり、地域にとっても好ましくありません。
まずはご自身でできる範囲で、上記の維持管理を徹底していただくことが重要です。
もし管理が難しい場合は、不動産と建築を担う会社に管理を依頼することを推奨します。
もし、空き家の管理や活用についてお困りのことがあれば、お気軽に市町村の空き家相談窓口にご相談ください。
特定空き家に関する悩みや疑問は、専門家に相談するのが一番ですし、この記事では、大阪市内の特定空き家に関する相談窓口を紹介はできます。
弁護士、税理士、不動産業者など、それぞれの専門家の役割や選び方については一貫してできる会社を見つけ、最適な答えを見つけましょう。
そして、専門家と連携しながら、具体的なアドバイスや情報提供を下に、実践的で専門的な運用方法を行うべきです。
建築、不動産、各士業を一貫して相談したいという方は、当社(土井工務店)にご相談ください。
特定空き家に指定された場合のリフォーム施工事例

今回の大阪市都島区の空き家をリフォームしたのは、外壁が崩れて落ちてきそうだから修理して欲しいというお問い合わせから今回の工事は決まりました。
今回の場合はお家を資産として運用するための相談ではなく、シンプルに維持修繕がしたいという相談でした。
僕たちはオーナーさんの意向に従って、というよりは相談した上で、この空き家を資産として運用していくのか、保有して値上がりを狙うのか?それとも土地として売り出すのが?こう言ったことまで相談をしています。
考え方はそれぞれですが、僕の考えでは古家は基本的に”特定空き家に指定される前に相続や売却をするべき”だと考えております。
その根拠や理由について次の章で述べましょう。
特定空き家に指定される前に相続や売却をするべき
僕が特定空き家に指定される前に相続や売却をするべきと考えると思いでしょうか?
理由はシンプルで築年数や現況の問題です。
基本的に特定空き家に指定されるということは、古く傷んでいる状態なので、バリューアップして売却となると利益が出る可能性が下がります。
そのデメリットを無くすためには、まず指定されたお家をリフォームする必要性が出てくるので、到底素人の方が0から1を生み出すようなプロの利益を出すことは不可能に近いんですね。
そのほかにも売却で利益を出すなら、売却の際にかかる諸経費。
賃貸として貸し出すなら、仲介手数料の他、広告料、その他費用もかかります。
こう言った背景を考えると、基本的に使われないお家はどんどん古くなるので、特定空き家に指定される前に相続や売却をするべきだと僕は考えているので、大阪市のお客さんには全く同じアドバイスをさせてもらいました。
大阪市の空き家に対する公的な相談窓口について
大阪市には、空き家に関する様々なご相談に対応する窓口があります。
- 大阪市総合コールセンター:
- 電話番号: 06-6208-8181 (代表)
- 受付時間: 8:00~21:00 (年中無休)
- 大阪市の様々な情報に関するお問い合わせに対応しており、空き家に関する相談窓口もご案内いただけます。
- 計画調整局 建築指導部 建築企画課:
- 電話番号: 06-6208-8759
- FAX: 06-6202-6960
- 住所: 〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所3階)
- 大阪市の空き家対策全般に関するお問い合わせに対応しています。
- 各区役所の相談窓口:
- お住まいの区の地域課やまちづくり推進課などでご相談を受け付けています。具体的な連絡先は大阪市のホームページ「空家相談」のページでご確認いただけます。
- URL: https://www.city.osaka.lg.jp/toshikeikaku/page/0000406805.html
各種公的機関にどうしても相談したいという方は上記の国の機関にご連絡ください。
結局は当社のような民間企業が対応するのですが、どうしても不安だという方にはおすすめです。
特定空き家に指定されそうなお家の売却の際の注意点と売却手順
特定空き家に指定されるお家を売却するには2パターンです。
- 業者に現況ままで売るのか。
- リフォームしてもう少し高く売る。
この2パターンしかありません。
しかし、この2は建築と不動産の両方の知識がある会社でないと分からない事だらけなので、1は売却値は非常に安くなりますが、特定空き家で何かの瑕疵や契約不適合になる可能性を負う必要はありません。
2の場合は少し高く売れるようになるかもしれませんが、その分内装工事費と引き渡しの期間の計算や、その他諸経費をたくさん考える費用があるので、この道に詳しいプロでないと難しいものがありますよね。
締め:お家の売却は特定空き家に指定されたらすぐに対処するべき
皆さんは身近に特定空き家はありますか?
大阪市は大阪府含め空き家の数があまりにも多かったので、問題になっていました。
こう言った過去の背景がこんな仕事で解消されると思うと、仕事も楽しいなと感じます。
当社はリフォーム・リノベーション工事専門の会社で宅建業の不動産の仲介や案内はもちろん、全てに対応可能です。
ただ、あまりにも直近は予定が詰まっているので、何がご用のあるかたは会社のメールアドレスにご連絡ください。
工事業者あるあるですが、基本的に忙しい業者は数多くあるので一概にこれがいいとは言えません。
特定空き家の放置は、あなたの資産価値を下げるだけでなく、地域社会にも悪影響を及ぼします。
本記事でご紹介した対策や活用方法を参考に、今こそ行動を起こしましょう。
もし、空き家の管理や活用についてお困りのことがあれば、私たち土井工務店までお気軽にご相談ください。
当社であれば、不動産の免許もあるため、工事まで一貫してプロとして相談に乗ることができますし、地域に根差した工務店として、あなたの空き家問題解決を全力でサポートいたします。
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史