こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と土地建物の買取/再生の事業をしています。
放出栄町商店街の一角にあるテナントをお洒落なレストランのような料理店を作りました。
居酒屋になるのか?barになるのか?レストランになるのか?コンセプトはお客様が決めることですが、今回はクリア塗装や内装の図面、仕様にこだわって内装工事を行いました。
基本的に店舗の工事に必要な要素は次の三つ
- 店舗設計と法令
- デザインと提案力
- 施工と経験
この三つが兼ね備えていないと、店舗リフォーム工事というのは難易度が高い工事になり、特にその中でも飲食店は難易度の高いのは有名な話です。
工事前の外装 -before-とAfter 築年数の経った長屋のテナント

大阪の活気ある下町に佇む築60年のテナントとして貸家をしていた大阪市鶴見区の放出駅すぐにある商店街の長屋。
かつては地域住民の生活を支える商店として栄え、多くの人々の記憶に刻まれてきました。しかし、時の流れとともに建物の老朽化は進み、特に外装は、長年の風雨に晒され、その傷みを隠しきれませんでした。
工事前の状態:時間の経過が刻んだ痕跡
工事前の長屋のテナントは、まさに「時間の経過が刻んだ痕跡」そのものでした。まず目を引くのは、色褪せてひび割れたモルタル壁です。もともとは白かったであろう壁は、排気ガスと湿気によってくすんだ灰色に変色し、所々に緑色の苔が生え、建物の疲弊を物語っていました。
次に、店舗の顔ともいえるシャッターは、錆が浮き、汚れが目立ちましたし、通行人にもどこか寂しい印象を与えていたことでしょう。
シャッターの下にある木製の看板は、長年の日差しと雨風で朽ち果て、文字も判読できないほどに劣化していました。まるで、かつての賑わいを忘れ去られたかのように、ひっそりと佇んでいたのです。
窓枠もまた、その歴史を物語っていました。木製の窓枠は腐食が進み、ペンキは剥がれ落ち、隙間風が吹き込むのは明らかでした。埃と蜘蛛の巣に覆われた窓ガラスからは、内部の様子を窺い知ることはできません。まるで、その窓の奥には誰もいないかのような静けさが漂っていました。
さらに、建物の基礎部分も老朽化が進んでいました。
ひび割れや欠損が見られ、一部では土台の露出も確認できます。このままでは、建物の安全性にも影響が出かねない状況でした。路地裏に面した小さな入口の扉も、古びて変形していました。
その扉の向こうにどんな物語があったのか、想像力を掻き立てられるほどでした。
全体的に、長屋の外装は「手入れが行き届いていない」という印象を強く与えました。
地域に根ざした建物でありながら、その魅力を十分に発揮できていない現状は、テナントの運営者にとっても、地域住民にとっても、少なからず寂しさを感じさせるものでした。しかし、この状態が、新たな息吹を吹き込むための大きなキャンバスとなることを、誰もが期待していたことでしょう。
そして、数週間の工事期間を経て、長屋の外装は驚くほどの変貌を遂げました。
工事後の変貌:新たな息吹を吹き込む
工事後の外装は、以前の面影を残しつつも、見違えるように明るく、清潔感あふれる姿に生まれ変わりました。まず、ひび割れた土間は、丁寧に補修され、温かみのあるグレー色の塗装が施されました。
まるで、長年の汚れを洗い流し、新しい肌を手に入れたかのようです。
部分的に施された木目調のダイノックシートが、モダンなアクセントとなり、単調になりがちな壁面に奥行きと表情を与えています。
新しくなった正面ファザードと窓
板金の部分であった上部に下地を作り、新しく左官工事を行い、金鏝仕上げを行い、古い板金の雰囲気から近代的な左官の雰囲気とシックな印象を与える金鏝仕上げを行いました。
窓枠は、劣化したアルミの枠の上から、耐久性の外部用のダイノックシートを施工しました。
色は内装のテーブル色と合わせることで統一感を出し、大きく透明なガラスからは、光が差し込み、内部の活気を窺い知ることができます。埃っぽかった窓ガラスは、きれいに磨かれ、長屋全体に明るい印象を与えています。
新設された看板と照明
そして、新たなテナントの顔となる黒の看板が新設されました。
シックな看板に、シンプルながらも洗練されたフォントで店名が印字され、LEDの照明器具が優しく照らしています。夜間には、この照明が長屋の存在感を際立たせ、道行く人々の目を引くことでしょう。
土間部分も補修され、新たな塗装が施されたことで、建物の見た目やデザインが格段に向上しました。
古臭い4枚戸もドア枠をダイノックシートを貼ることによって、雰囲気が一掃され、訪れる人を温かく迎え入れます。
全体的に、工事後の長屋のテナントは、古き良き長屋の風情を残しつつも、現代的な要素が巧みに取り入れられ、魅力的な商業空間へと生まれ変わりました。
この変貌は、単なる外装の修繕にとどまらず、長屋が再び地域に活気を取り戻すための第一歩となることでしょう。
この新しい姿を見て、かつてこの場所で商売をしていた人や、ここに住んでいた人は何を思うでしょうか。そして、これからこの場所で新たな歴史を刻むテナントは、どんな物語を紡いでいくのでしょうか。
居酒屋のこだわりの木カウンターと木テーブル

厨房内の設計とデザインに分かりやすい図面と設備について



厨房内のbeforeとafter壁にはキッチンパネルと収納には可動棚

飲食店の厨房は、料理の品質を支える心臓部であり、従業員の生産性にも直結する重要な空間です。
しかし、築年数の経った店舗では、老朽化による衛生面や機能性の課題が顕在化しがちです。特に、壁面の汚れや収納スペースの不足は、日々の業務に大きな負担をかけ、最悪の場合、衛生管理の基準を満たせなくなる可能性もあります。
今回は、大阪市内鶴見区の放出の飲食店の厨房での厨房改修事例ですが、長年の経年劣化により、壁には油汚れや水垢が染みつき、収納も無いのでリフォームは必須だなと現地調査に行った際に感じました。
そこで私たちは、衛生性と機能性を飛躍的に向上させるため、壁面にはキッチンパネルを、収納には可動棚を採用した改修をご提案。その劇的な変化を、BeforeとAfterで写真に貼りました。
改修前の厨房は、まさに「長年の歴史」を感じさせる状態でした。
壁はキッチンパネルでしたが、穴や、昔のフードの後、コーキングの跡が多く、清潔感を保つのが困難な状況でした。
特にコンロ周りの壁は、油汚れが深く染み込み、通常の清掃では落としきれない状態。衛生面での懸念だけでなく、見た目にも古びた印象を与えていました。
収納スペースに関しても、既存の固定棚は高さが変えられないため、収納するもののサイズに合わせることができず、デッドスペースが多く発生しそうだったので、可動棚を提案しました。
例えば、背の高い調理器具を入れると上部に空間ができたり、逆に背の低いものを複数並べると棚の高さが合わずに使いづらかったりといった問題です。
結果として、必要な調理器具や食材がすぐに取り出せず、作業効率を低下させる要因となるかもしれないので、その点も含めて設計を行いました。
厨房の換気には、ダクト工事と厨房のフードを設置

グリスフィルターの設置と厨房内の換気扇

この度ご依頼いただきました厨房のグリスフィルターと換気設備の工事は、本当にやりがいのあるものでした。昔ながらの飲食店様でしたので、長年のご使用により、かなり老朽化が進んでいる状況でしたね。
最初に現場を拝見した際は、正直なところ「これは非常に手強い作業になりそうだ」と感じました。
特に驚いたのは、以前の換気扇もグリスフィルターも既になく、その代わりに天井に火災の跡が残っていた点です。油汚れがほとんど見当たらなかったため、過去の火災によって設備が消失してしまったのかもしれません。
厨房にお立ちになるお客様が、日頃から暑さや空気の滞留にお悩みのご様子でしたので、ぜひとも改善のお手伝いをしたいという強い思いが湧きました。
まず、火災の跡の箇所を補強するところから作業を開始しました。
煤汚れがひどく、補強には時間を要しましたが、大工がLGSや木を使って補強を行い、天井に下地を入れ直しました。
次に、新しい換気扇の設置に取り掛かりました。
今回は厨房の広さや調理内容に合わせて、最適な吸気能力を持つ業務用換気扇を選定させていただきました。
もちろん、グリスフィルターも高性能なタイプを導入しましたので、これで厨房内の空気環境は格段に改善されることと思います。試運転を行った際には、その吸い込み能力の高さに私自身も驚きました。
十分な風量がありますので、厨房内の熱気や油煙を効率的に排出し、火災のリスクも大幅に軽減されることと確信しております。
工事が完了し、厨房がすっきりと美しくなった様子をご覧になったお客様が、「これで気持ちよく料理ができるよ」と大変お喜びくださった際には、私どももこの上ない喜びを感じました。やはり、自分たちの技術がお客様のお役に立ち、笑顔になっていただけることが、この仕事の最大の醍醐味ですね。
お客様の声 -飲食店に強い工務店を知らなかった-

お客様からのありがたいメッセージを頂戴し、1番の課題が飲食店ができる工務店の選定だったようなので、それにお答えすることができて本当によかったです。
飲食店の内装工事の費用相場
当社は設計からデザイン、施工まで一貫して対応ができるということもあり、余計なデザイン量や設計費用をいただいていないことから、費用も抑えられながらも施工ができる唯一無二の工務店の一社だと自負しております。
基本的に飲食店の工事の相場は坪単価50万円から100万円と幅広くある内容になっています。
その理由は飲食店は、ダクト工事、空調のエアコン工事、設備工事、電気工事、全てにおいて計算した上で設計をする必要があり、その中で商品を選定していく必要があるので、非常に難易度の高い工事です。
そのため、できる工事業者が少ないので、僕たちもそうですが非常に重宝されています。
また造作工事もあるので、決して簡単な工事ではありません。
その旨を理解した上で、自分が望む工事ができる工事業者を探してみてください!
締め:土井工務店は店舗専門のリフォーム工事業者で飲食店に多数の施工実績あり
当社は、大阪市で多数の居酒屋、飲食店、焼き鳥屋、メイド喫茶など複数の飲食店の工事を行ってきました。
その時の記事が下記の記事です。

飲食店の工事は決して簡単ではありませんが、信頼できる素敵な工事業者を見つけ、その工事業者とともに伴奏すること。
これが最も近い目標に繋がるのでは無いでしょうか?
手前味噌ですが、いろいろな工事業者を見るのはそうですが、複数の会社を見るとその間に本当に良い工事会社は仕事が入ってしまうので、その点も考えて自分に合った場所はどこなのだろうか?ということに注力して、工事業者を探してください。
店舗内装工事専門店を見つけるのは、非常に難しいし、一見さんではなかなか会えないものですから。
また、当社もいつも店舗内装工事の相談は毎月のようにあります。
こういった背景もあるので、本当に工事ができる会社というのは忙しいので、真摯に向き合ってください。
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史