【施行事例】雨漏れしている和瓦の屋根をリフォーム

大阪市都島区にある土井工務店代表の土井(@takeshidoi73)です。
住宅と店舗に特化してリフォーム/リノベーション専門店を経営しております。

前回、堺市の人から屋根から雨漏れしているという相談を受け、現地調査をしたところ非常に判断の難しい和瓦L字型の変形寄棟でしたので、本職の瓦屋に屋根の瓦を詳しく見てもらいました。
その結果、雨漏れがしている箇所を複数発見してくれました。

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しかし、主な原因は既存の胸の”のし瓦”や”土”にあるため棟を交換して、新設することが最上の選択という工事サイドの判断になりました。
その内容をお客さんに相談した結果、お客様から屋根の瓦のリフォーム工事をご成約いただき、当社(土井工務店)がリフォーム工事をすることになりました。

今回の記事では、その際に実際に工事をした内容や工事の手順、施工事例をご紹介させていただきたいと思います。

目次

瓦の屋根リフォーム工事手順

瓦の解体(棟瓦、のし、土の撤去)

既存の棟瓦、のし、土の撤去をしている写真です。
写真ではトラックに乗せている写真ですが、実際には何台もの台数分のゴミが出ました。
重さでいうと300キロ以上は容易にあります。

お客さんの要望が少しでも屋根の軽い家にしたいという希望がずったあったようなので、結果的に土やのし瓦が解体することによって無くなったので、屋根の重さは減少したため耐震性という面では良いですね!

棟木の新設

棟木を新設するための金物を下の木下地に向かって打って、その土台の上に新しく棟木を新設し、漆喰を塗っていくための準備をしています。
また、棟の頂点に向けては木下地を切って斜めにしてるのも一つのポイントです。

また、木材も新設しており湿気や水に強い素材ですので、万が一水が回ったとしても簡単には腐食してしまわないような材料でもあります。

南蛮漆喰を新設(シルガード)

今回使用された漆喰はシルガードという商品名の南蛮漆喰を使いました。
商品の特徴は馬場商店の製品で、色は白、硬化剤は炭酸カルシウムの白砂で湿気に強い商品になっています。

また、このシルガードの南蛮漆喰はそのまま使うことができて、従来の漆喰のように混ぜてこねる必要はなく、使う時は足で踏んで使用すると柔らかくなるという特徴があるので昔のように一度練ってから使用する必要がないので、工期の短縮にもなって考えられた材料だなと改めて感じます。

7寸丸瓦の新設

7寸丸瓦を設置する際には漆喰の上に設置するのですが、実際に固定されるのは7寸丸瓦の上からビスを棟木の上に打つことによって固定がされています。

ちなみにですが、この棟瓦自体も昔は番線などで固定されていたため、経年劣化等により台風や突風で瓦が飛んでしまうといったこともありました。
今は法令でビスによる固定などが義務づけられています。

のし瓦の上から板金での新設、上からカバーしています

このケースはあまり見られることが少ないのですが、前の古い状態では壁際の板金の下にのし瓦が入っていたのですが、のし瓦の角度が悪く雨が家の方向に流れてしまうような角度になってしまっていました。
どうしても瓦の構造上、水が流れて抜けるというのが重要になってくるのでこのままでは一方的に水が家の方向に流れてしまうため、板金でカバーを行うことによって水が中に流れてこないように被せてしまいました。

実際問題、ここから家の中へ雨漏れしていた形跡があったので、古い茶色の板金の壁側からではなくこの下ののし瓦から水が中に入って行ったのが原因でした。

屋根のリフォームの工事期間

今回の工事は足場から、屋根のリフォームまでワンストップで開くことなく雨も降らなかったので、約2週間の工期で工事を終えることができました。
実際は工務店によっては、足場が建った状態で空ける日もあるのでかなりスムーズに工期が進んでと思います。

工事の流れは

工事の日程、お客さんとの打ち合わせ
足場の設置
屋根の解体
屋根の瓦の新設
工事完了検査
お客さんへの報告
足場の解体
現場の確認

このような流れで無事に工事を終えることができました。

瓦のリフォームの費用目安

瓦のリフォームは解体やごみ処分費が高い工事です。
実際の工事費用は下記のイメージを持ってください

足場の設置 別途
屋根の解体 5500円㎡
棟木の新設 箇所35000円〜
漆喰工事 4500円/m
7寸丸瓦の新設工事 5500円/m
ゴミ処分費 18000円 立米
トラック代、諸経費、交通費 別途

今回は上記のようなイメージで瓦のリフォーム費用を概算しています。
しかし、実際は現場の状況や屋根の勾配の角度によっても費用は変わりますし、今回の場合は変形寄棟のため費用は高くなりました。

なぜ費用が高くなるか?というと、変形の寄棟のため工事が難しく工期が長くなるために人件費が高騰するからです。

締め:和瓦の雨漏れは難しい

今回は堺での屋根の瓦の工事でしたが、雨漏れの被害が止まったとお客さんからも連絡があったので本当に良かったと思いました。
余談ですが、このお客さんは工事をした時に一生持つ家と言われたようですが、現場この建築業界で今のところは一生使えるような材料はありません。


あるなら僕が教えて欲しいくらいなのですが、この和瓦の堺市のお家は淡路瓦のかなり高品質な瓦を使用していたため、何も問題がなければおそらく60年近くは使えるような半永久的な意味でもこのお家を建てた工務店が行ったのかもしれませんね!

それでは、最後になりましたが皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
何か質問や相談等があれば、費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。

土井工務店 代表 土井健史

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