大阪市都島区にある土井工務店代表の土井(@takeshidoi73)です。
リフォーム/リノベーション専門店、土地建物の買取再生事業の経営と最近はガレージハウス作りをしております。
都島区の一軒家のガレージハウスの屋根をガルバリウム鋼板で作りました。
ガレージハウスを作った時、または新しく建物や小屋を増築した時、家の屋根を葺き替えた時、屋根材を何にするかと言う点で悩まれる方が多いと思います。
結論から言うと、屋根材の中で僕はガルバリウムの縦平葺きのガレージが、デザイン性で一番格好良いと言ってます。
実際に日本の屋根材で多いのは、スレート、瓦(和瓦、セメント瓦、洋瓦、セキスイ瓦)、最近では、ガルバリウムの屋根が多いかな?といった感じです。
また、ガレージには、使われるのは折半屋根と言われる工場や倉庫でよく使われる屋根も使われます。
どれがいいとは一概には言えませんが、ガレージの屋根をガルバリウムにすることにはメリット・デメリットがありますので、その理由と実際の施工内容についてお話しましょう。
ガルバリウムの屋根のメリット・デメリット
- ガルバリウム鋼板縦平葺きのメリット
- 雨漏れが少ない
- コストパフォーマンスが良い
- デザイン性が高い
- 勾配の緩い屋根一寸五分でも使用可能
- 耐用年数が長い(メーカー保証25年)
- ガルバリウム鋼板縦平葺きのデメリット
- 雨音
- 断熱性能の問題
- 寄棟であるとロスが多い
- 沿岸部では使用できない(錆びるから)
- 下部に水が流れる時は一気に流れる
上記のようなデメリットが大きくなり、どうしても鋼板の屋根のため暑さは吸収するのですが、下に外断熱工法として、スタイロを入れるなどの工夫をすれば、暑さは少しでもマシになるでしょう。
また、25年という保証はあるものの塩害の強い地域では屋根が錆びる可能性があるため個人的には推奨できません。このような特徴があるガルバリウムの立て平葺ですが、実際にどのように工事がされたのか早速紹介しましょう!
屋根材の耐用年数とメンテナンス期間
一概にこの期間とは言えませんが、スレートは10年前後で塗装、瓦は20年から30年、ガルバリウムは25年から30年で塗装
こんな流れではないでしょうか?
もちろん地域によって劣化具合は変わりますし、100,年近く続いている瓦もあるので、一概にはどれが悪いとは言えません。
ただ、屋根が重いと耐震性の低下という問題が起きますので、なるべくこの中で軽いガルバリウムがいいんじゃないかな?と個人的には感じました。
また、ガレージの屋根にはやはり車や自動車関連のものと同じ金属製のものが個人的には同じ雰囲気が出ていいのではないか?と思っているので、僕はデザイン的にもガルバリウムの屋根を推奨しています。
ガレージの屋根に下地を作るために大工工事
今回は鉄骨のCチャンと呼ばれる下地の上からピアスビスで、木下地を固定してその上にコンパネを施工しています。
従来の木造であれば桁や梁の上に束を建てて、その上に母屋をかち込み上に垂木(45cm×45cm)を上に転がしてから、上記の写真のようなコンパネを施工します。
余談ですが、この木下地垂木(45×45)は屋根の上では架と呼びますが、床の下地にも使われその際には根太とも呼ぶので不思議なものだなと少し思うことがありました。
今回の工事はすでに鉄骨下地がありましたが、鉄骨だけでは上下の軒の伸ばす部分(約200mm)などの関係もあって木下地が必要となりました。
その横には破風板をつけるための下地を施工したため、少し余分には費用がかかりましたが非常に綺麗な仕上がりになりました。
仕上がりは大工工事の下地が重要だと改めて大工工事をしていて感じるところではありますが、これが大工リフォームの面白いところでもあります。
ちなみにですが、今回の工事はガレージを鉄骨で組んだ上に木材でも補強するので、リフォームと言うよりかリノベーションと呼んでも忖度ない仕上がりになっています。
屋根の防水のためにルーフィングを施工
コンパネを施工した上で屋根の防水シートとなるルーフィングを施工していきます。
下からルーフィングを引いてタッカーで打って止める部分と上の重ねた部分を下の線に合わせて引いていきます。
もし、ガルバリウム鋼板縦平葺きに何かあった際にもこのルーフィングを引くことによって雨漏れの防止になるので、屋根の下地をするにあたってこの施工は当たり前のような施工です。
また、この際に僕の感覚としてはあまりタッカーで大量に止めたり、キツく打たないようにしております。
あまりにもタッカーが強すぎるとルーフィングに穴が空いたりして万が一のことを考えるとあまり良いものではありません。
また、さらに綺麗な工事を求める人はこのジョイントの部分に防水テープを巻く人もいます。
必要なのかどうかはさておき、使うことによって水の侵入を防ぐために使う分には下地のコンパネも濡れにくいので、使う人もいますがどちらも間違いではありません。
ガルバリウムの立て平葺の板金立ち上げ加工
ガルバリウム鋼板縦平葺きでは、壁の手前や屋根の棟の手前で上記のように板金を立ち上げて雨が上に上がって行かないようにします。
ちなみに縦平葺きと言うのは、このガルバリウムの貼り方の名称を読んでいますので、横に葺いて施工する場合ももちろんあります。
切妻や片流れのようなシンプルな屋根の場合は棟板金がこの立ち上がっている部分に被って、中に水が入ってこないように加工するのですが、今回の施工では外壁部分との境目に雨抑え板金を施工して外壁部分に水がまわって行かないようにしています。
本当を言えば、新築などの場合、この雨抑え板金は外壁の解体をしてその中に仕込んで、上に150mmほど上記のように背中部分を立ち上げてから、ラスカットパネルをして左官をするとさらに施工として良いのですが、大きな解体もなかったため、リフォームでは極端な費用の増加を控えるためにこのような施工となりました。
また、この出っ張っている部分が横に303感覚で何度も重なっていくのでこの部分をはめ込んでいくような形になり、片方は ビスで固定していくという作業になり、ビスで固定した部分は次の被る部分で隠れてしまうという形になります。
締め:ガルバリウムの施工仕上がり
筆者の私自身何度もこの施工を行いましたが、今回のガルバリウムの色はブラックでかこにモスグリーンのガルバリウム鋼板縦平葺きの施工をしたこともあります。
個人的にはネイビーのような色も好きなので、お客さんの好み次第ですがガルバリウムは良いものだなと素直に感じました。
屋根の工事は板金工事となるに加え、大工工事も必須となるのでどうしても費用が高くなりますが、個人的にはスレート(カラーベスト)と比較するとガルバリウムの方が耐用年数やデザインできにもススメできます。
とりあえ大阪でも恥じないようなガルバリウムの屋根になったのではないでしょうか。
おすすめのガルバリウム鋼板のメーカー
ガルバリウム鋼板は、耐久性や防錆性に優れているため、屋根材として非常に人気があります。
特に日本の気候条件に適した製品が多く、住宅や商業施設の屋根材として広く使用されています。ここでは、ガルバリウム鋼板を使用したおすすめの屋根材を2つご紹介します。
1. ニチハ(NICHIHA)の「N-ガルバ」シリーズ
ニチハは、日本の建材メーカーとして広く認知されている企業で、ガルバリウム鋼板を使用した屋根材にも定評があります。
特に「N-ガルバ」シリーズは、軽量で高耐久性を持ちながら、デザイン性にも優れており、住宅から商業施設まで幅広い用途に適しています。耐食性に優れたガルバリウム鋼板をベースに、塗装技術にこだわった製品は、長期間にわたり美しい外観を保つことができ,さらに、施工性も良好で、現場での作業効率が高い点も大きな魅力です。
2. アイジー工業(Aichi Giken)の「アイジーガルバリウム鋼板屋根材」
アイジー工業は、ガルバリウム鋼板を使用した屋根材に特化した製品ラインを展開しており、耐久性と機能性を兼ね備えた屋根材を提供しています。
特に「アイジーガルバリウム鋼板屋根材」は、厳しい環境下でも優れた耐食性を発揮し、長期間の使用に耐えることができます。
また、屋根材の種類が豊富で、スタンダードな平板タイプから、瓦風デザインのものまで選べるため、デザイン面でも幅広い選択肢を提供しています。アイジー工業の製品は、施工が簡単で、工期短縮にも寄与する点が評価されています。
ガレージを部屋にしてくれと言う相談も増えている
不思議なことにビルトインガレージなどは逆に部屋にして欲しいという相談が増えています。
上記の記事、ビルトインガレージを部屋にする場合の条件とは?という記事ではビルトインガレージには部屋にしてしまうと容積率がオーバーする場合があるので、その注意点や、実際に工事をするとかかる費用や工事内容について解説しています。
最近はガレージ関連の仕事が増えてきた反面、正しいガレージの知識がないため違法建築物になってしまうケースが多々あります。
設計と施工ができる会社でなければ工事をしてしまうとこは非常に危うい内容ですので、専門的な工務店や設計と現場ができる会社でない限りやめておくべき内容ですよね。
ガレージにガルバリウムの屋根を貼る予算や工事費用について
大きさによって変動はしますが、一般的な屋根で言うとガルバリウムだけの工事費用は100万円〜250万円前後になります。
本当に大きさで変動するもので、他にも大工工事や解体、足場が必要な場合は費用が変動するため、決して安い買い物ではありません。
しかし、耐用年数やそのデザイン性、機能性を考えると20年以上長く持ち、耐震性も高く軽い屋根のガルバリウム鋼板は個人的には推奨できる屋根材です。
まあ、正直言って、ガレージの下にスレートの屋根やアスファルトシングルで安く済ませようとする人がいるとしたらそれならガレージいらないんじゃないのかな?というくらい個人的にはセンスがないと思っています。
すでにしてしまっている人がいるのなら申し訳ないのですが、その上からカバー工法で施工はできますので、この際に耐久性も高く耐震性の高いガルバリウムに屋根を変えることをお勧めします。
スターバックスコーヒー 堺フェニックス通り 利晶の杜店の屋根
都島区ででガレージを作った際に屋根は大工と木下地を組んでから大工とガルバリウムで縦平葺きを行いました。
縦平葺きの屋根で思い出すのは、堺のフェニックス通りにあるスタバの屋根がすごいのが皆さんはご存知ですか?
僕はこの屋根の影響もあって縦ヒラ葺きの屋根が好きなんですよね!というよりは何よりも機能性に優れている部分が好きな部分でもあります。
スターバックスコーヒー 堺フェニックス通り利晶の杜店は、当事務所のモデルにもなったスタバです。
デザイン性とこの大きな、片流れの縦平葺きのガルバリウムの屋根が何よりも気に入っています。
屋根によって耐用年数が違うことはもちろんありますが、何よりも一番は自分が気にいるか?と言う点が大切ですよね。
締め:ガレージの屋根にはガルバリウムがデザイン的におすすめ
沿岸部では推奨することがきませんが、やはりガレージの屋根の上にはガルバリウムの屋根はデザインや軽量性、色合い的にも格好いいなと個人的に思っています。
特にお勧めなのがガルバリウムのガレージを作った場合、板金なので車の雰囲気との相性はかなりいいと個人的には感じています。
どうしてもガレージとなると古臭いようなシャッターのようなガレージを想像しがちなんですが、僕個人的にはこう言ったガレージが増えてくると面白いんじゃないかなと思っています。
最後に、土井工務店は大阪市都島区の工務店ですが、最近は関西の郊外から車を止めるための駐車場やガレージを作ってくれと言う仕事が増えてきたように感じてました。
本当にカーシェアの時代なのか?と疑いたくなる気持ちもありますが、一番は素敵なお家にお客さんが満足できるかと言う点が大事なのでは無いでしょうか?
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史