大阪市都島区にある土井工務店代表の土井(@takeshidoi73)です。住宅と店舗に特化してリフォーム/リノベーション専門店を経営しております。
大阪市鶴見区の一軒家で外壁塗装のリフォーム工事を依頼され、関西ペイントのグレー色(KP80)を使用しました。
元々が築30年弱の茶色の建物だったということもあり、外壁が明るくなりました。
実際問題、外壁にはヘアークラックや目地のコーキングの劣化、チョーキングも起きてかなり外壁が白化していたので外壁の防水効果は全くありませんでした。
よくこの状態で雨漏れしなかったなというのがぶっちゃけた感想です。
また、今回の外壁塗装のリフォーム工事過程は次の通り。
- 外壁のコーキング
- 外壁の高圧洗浄
- 帯や付帯塗装のケレン
- 帯のコーキング
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
今回の記事では、実際の施工現場での工事写真を使って外壁塗装のリフォーム工事の工事工程及び、施工写真を添付していきたいと思います。
※個人情報の観点から外観の写真は添付しておりませんのでご了承ください。
外壁塗装のペンキの基本は3回塗り
この外壁材はスタッコという外壁材に近く、世間一般では吹付塗装と言われるような外壁の素材に似ています。
読者の方がよく目にする吹付の塗装で有名なのは、吹付の中でも安価なリシンの吹付塗装ではないでしょうか?
スタッコやタイル調になると少し金額が高くなります。
今回は外壁塗装でローラーでペンキを塗っていくのですが、このスタッコのような外壁材は水分の吸収率がかなり高いので、基本的にペンキを塗る作業は3回塗りが建築では基本なのですが、必要な塗料の缶はいつもより多くなるのケースが多いのが特徴です。
ちなみに外壁塗装のペンキに関しては、外壁を塗るのを2回塗りにして材料代を安くするような業者がいたり、悪徳な業者が多いのが外壁塗装の現状で、シーラーの過程を挟まずに塗ってしまうような業者もいます。
シーラーという材料は外壁にペンキが乗りやすくなるために塗る接着剤のような塗料です。
これを塗るか塗らないかで2回目、3回目に塗った塗料の色のノリ具合と、外壁塗装の防水効果の耐用年数も全く変わってきます。
というよりは、シーラーやフィラーなどの接着を高める塗料を使わないとチョーキング現象(白化現象)を早め、塗料の剥がれの原因にもなります。
ちなみにですが、上記のようなペンキを塗る前に必ず 外壁塗装の際にはクラック補修にコーキングをして乾いてから、高圧洗浄を行います。
この高圧洗浄によって、外壁の汚れや埃を落とすのですが、この過程を行うか行わないかで外壁塗装の色のノリ具合も全く変わります。
また、写真で見て分かるように市販のケルヒャーと異なり、外壁塗装で使うペンキ屋さんの高圧洗浄は出力が高いので外壁の汚れも写真のように落ちるケースが高い!
外壁塗装に使用する有名な塗料メーカーは3つ
- 日本ペイント
- 関西ペイント
- SK化研
上位2つのメーカーは塗料メーカーでも有名な老舗メーカーです。
SK化研を知らない方も多いかもしれませんが、最近では新築の工事にもSK化研の塗料が外壁の施工の際に使用されることも少なくはないので、上位の2メーカに次ぐ塗料メーカーまたはブランドと言えます。
余談ですが、関西ペイントや日本ペイントは品質は良いですが、㎡あたりのペンキの材料代が上がるので外壁塗装の㎡米単価は上昇する傾向にあります。
また、最近では、外壁塗装の工事は元請けのゼネコンや大手企業の会社が安く少しでも原価を抑えるため、工事の質を落とすような業者が増えてきているのも外壁塗装工事の現場です。
実際問題、現場目線で言うと、ペンキ屋の職人は安すぎる工事の費用に関しては、材料の質で費用を安くするか、工事の過程を一個でも減らす方法でしか原価を抑えて利益を残すことはできないのが職人の声でしょう。
クラック(ヒビ割れ)にはプライマーを塗ってコーキング
外壁塗装や高圧洗浄をかける前に行うのが、外壁材の目地の防水であるコーキングを打っていきます。
このコーキングの際にも、うちましか、打ち替えかで費用や耐用年数が大きく変わり、悪質な業者は打ち替えずに打ちましで誤魔化すような業者もいます。
具体的な工事の内容は上記記事をご覧ください。
帯の塗装にはケレン、上部の外壁との取り合いにコーキングが必須
外壁塗装の際に真ん中にこのような素材の外壁材を帯と言い、真ん中のボーダーラインのように外壁に釘で止まっています。
この帯を塗装する時には予め、ケレンで表面を清掃及び下地調整を行ってから下記のように接着剤を塗ります。
上記は下地処理をされた状態の帯に下塗り(接着剤)を塗っている様子です。
この後に中塗りと上塗りを行います。
帯の外壁との目地になる部分は上から水が回りやすいため、防水処理を行います。
もちろん防水処理はコーキングです。
コーキングを打った後は、道具や指を使って外壁材との間に隙間が空かないように変性のシリコンで帯の上を抑えます。
今回の外壁材はパネル工法でハウスメーカーがよく使ってたもの
今回リフォームをしたお家は大和ハウスが過去に使っていたパネル工法の外壁材です。
見た目はスタッコのような外壁材やALCにも見えるので、当時は施工費用が安く工程も早いという面からパネル工法を選択して使用したのかもしれませんね。
また、このスタッコのような塗装はもしかしたら、過去に一度吹付塗装をしているのかもしれない、もしくは大和ハウスの外壁材がこのような種類なのかもしれませんね!。
外壁塗装の耐用年数
外壁塗装の耐用年数は、塗装で約10年から15年ですが、ぶっちゃけ下地の状態で大きく変わります。
また、吹付塗装にすると少しですが、耐用年数がクラックが入りにくいことから15年〜といったように耐用年数が伸びるのが施工をして感じたことです。
また、下地の状態とははっきり言って悪い状態の下地に外壁塗装をしたところで、耐用年数は一時的には伸びますが、本当に悪い状態ではあまり意味をなし得ません。
安すぎる外壁塗装は怖い=外壁塗装の手抜き工事には注意
街を歩いていると、外壁塗装専門店やよくわからない塗装の看板のお店がたくさんあります。
正直言って、外壁塗装専門店といっても工事をするのは下請けのペンキ屋なので、まともな工事をしてくれるか?手抜き工事をしないかなどは管理をしている元請けの専門店しかわかりません。
そのため、大手企業やしっかり管理してくれる工務店を選んでわざわざそのつながりのペンキ屋に工事を発注しようとします。
これらを踏まえ、リフォーム業というのは、お家のためにも価格よりも信頼なのだなと思った次第です。
それでは、最後になりましたが皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
何か質問や相談等があれば、費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史