【施工事例】ライオンデイサービス4号店の店舗改装工事

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と店舗専門の内装工事や店舗専門の仲介をしています。
先日、大阪市西区で高齢者向けの通所介護(デイサービス)の店舗改装工事を行いました。
若年層向けのデイサービスではなく、高齢者向けの施設であったため内装工事の難易度は高く、店舗専門の当社だからこそできる店舗改装工事を行ってきました。
今回工事したのは港区で有名なライオンリハビリデイサービス様の4号店の新規店舗改装工事を行いました。
立地で言うと、西区寄りのギリギリ大阪市港区の店舗になる立地で新しい綺麗な店舗を今回開業しました。

そんな中、今回の工事で行った内容は
- 設計(図面)とデザイン
- 大工工事(間仕切りの作成)
- 設備工事
- 電気工事
- 内装工事
- 防災工事
- ガス工事
- 看板工事
- 非常用の呼び出しボタン
非常に大きな一式工事となりましたが、お客様の協力もあり、無事に工事も終えて福祉局の許認可も降りたようです。
安心して店舗の開業ができることを当社も嬉しく思います。
さて、今回は高齢者施設の通所介護(デイサービス)を店舗改装工事をした施工事例を更新します。
そして、今後、デイサービスの開業を考えられている方に向けて記事になれば書いている私も嬉しいです。
福祉の店舗探しと改装工事は難易度が高い理由とは?
福祉サービスを提供する店舗の物件探しと改装工事は、一般の店舗と比べて難易度が高くなります。この背景には、法規制の厳しさと利用者の特性が大きく関わっています。
まず、物件探しにおいては、サービスの種類に応じて指定基準を満たす必要があるため、選択肢が大幅に絞られます。例えば、バリアフリーの確保は必須であり、車椅子での移動を考慮した通路幅やトイレの設計が求められます。
また、消防法や建築基準法に加え、自治体独自の条例や、生活保護法、障害者総合支援法など、関連する多数の法令をクリアしなければなりません。これらの法令を一つでも満たさない場合、事業開始に必要な指定を受けることができず、店舗として機能しません。
改装工事の面でも、専門的な知識と経験が必要です。単に内装を整えるだけでなく、利用者が安全かつ快適に過ごせるように、建物の構造や設備、特に避難経路や非常時の対応を考慮した設計が求められます。騒音対策やプライバシーの保護といった点も重要になり、これらの特殊な要件に対応できる施工業者は限られるため、費用が高くなりやすい傾向もあります。
これらの要因が複合的に絡み合い、福祉の店舗探しと改装工事は、専門的な知見と時間、そして予算が必要な、非常に難易度の高いプロセスとなっているのです。
老人介護のデイサービスに必要な建築設計と施工について
老人介護のデイサービスに必要な建築設計と施工はバリアフリー法で定められているため、次の5つが重要となります。
- 客席と定員数
- スロープの勾配制限と踊り場の制限
- 車椅子用のトイレの広さと目安
- 手すりの高さ
- 車椅子のサイズや車椅子が通るための開口幅や通路幅
この5点が特に重要になります。
この5点を踏まえた上で重要なポイントを読み解いていきましょう。
客席と定員数
老人介護のデイサービス(通所介護)の施設設計において、機能訓練室や食堂の面積と定員数は、介護保険法上の指定基準と建築基準法が定める用途規制に深く関わる最も重要な要素です。
デイサービスの開設には、利用者の定員数に基づき、必要な設備基準を満たす必要があります。
特に、機能訓練室や食堂として利用される居室の面積は、利用者1人あたり3平方メートル以上を確保することが基本となります(自治体により異なる場合があります)。
この基準は、定員数を決定づける直接的な要素です。
例えば、延べ床面積が90平方メートルの機能訓練室・食堂の場合、定員は90平方メートル割る3平方メートルで30名が上限となります。
また、建築基準法において、デイサービスは特殊建築物に該当します。
特に、既存の建物をデイサービスに転用する場合、延床面積が200平方メートルを超えると、用途変更の確認申請が必要になり、防火・避難規定が大幅に強化されます。
定員数が増え、必要な床面積が200平方メートルを超えるかどうかが、設計難易度と工費に大きく影響します。
スロープの勾配制限と踊り場の制限
スロープ設計における勾配と踊り場の制限は、バリアフリー法(高齢者・障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)と建築基準法の基準を満たす必要があり、特にデイサービスなどの福祉施設では重要です。
勾配(傾斜)制限は、車椅子利用者の安全性を確保するため、原則として1/12以下(8.33%以下)と定められています。ただし、高さが16cm以下の場合など、条件によっては1/8以下(12.5%以下)に緩和されるケースもありますが、福祉施設では可能な限り緩やかな1/12以下が推奨されます。勾配の計算は、h/L(高さh/水平距離L)で表されます。
踊り場制限は、スロープの水平距離が長くなる際、途中で休憩したり、車椅子の方向転換をしたりする場所を設けるためにあります。勾配が1/12の場合、長さ10メートル以内ごとに、奥行きが1.5メートル以上の踊り場を設ける必要があります。途中で直角に曲がる場合や、出入口に接続する場合も、奥行き1.5メートル以上の踊り場が必要です。
余談ですが、外装のスロープの勾配は15:1になります。
車椅子用のトイレの広さの目安
車椅子利用者にとって安全で使いやすいトイレの広さの目安は、主にバリアフリー法の定める基準に準拠します。デイサービスなどの福祉施設において、車椅子使用者が介助者と共に利用することを考慮すると、最低限のスペース確保が不可欠です。
一般的な基準では、便器の正面または側面には、車椅子の操作や移動、乗り移りのための有効な空間が必要です。この空間を確保するため、トイレの有効内寸法は、1.4m × 1.4m以上、または1.2m × 2.0m以上が目安とされています。特に奥行きを2.0m以上確保できると、便器の横に介助者が立つスペースを確保しやすくなります。
また、便器の両側や片側に手すりを設置すること、非常時の呼び出しボタンを適切な高さに設置することも重要です。この広さの確保は、単に基準を満たすだけでなく、利用者と介助者の安全と尊厳を守るために極めて重要です。
手すりの高さ
手すりの高さの目安は、利用者の安全と使いやすさを両立させるため、設置場所や利用者の特性に応じて決定されます。デイサービスなどの高齢者施設では、主に**バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)**の基準が適用されます。
手すりの標準的な高さは、床面から75cm~85cm程度が推奨されます。これは、利用者が最も自然な姿勢で握りやすいとされる高さです。
ただし、この範囲内で、利用者の平均身長や車椅子利用者の使いやすさも考慮し、最適な高さを設定することが求められます。
さらに、転倒防止や立ち座り動作の補助を目的とする場合、上肢(腕)で体重を支えやすいよう、二段手すりの設置が有効です。
その際、下段の手すりは60cm~65cm程度に設けることが一般的です。
壁からの手すりの出寸法(握る部分と壁の間の空間)は、指が引っかかりにくく安全に握れるよう、4cm~5cm程度とするのが適切です。
車椅子のサイズや車椅子が通るための開口幅や通路幅
車椅子を利用する方が安全に移動できるためのサイズ基準は、デイサービスなどの福祉施設設計において必須の知識です。
標準的な車椅子の寸法は、幅60cm~70cm程度、長さ(奥行き)100cm~120cm程度を目安とします。これを基準に、建築における開口幅や通路幅が定められます。
車椅子がスムーズに通れる有効な開口幅(ドアを開けた時の純粋な幅)は、80cm以上を確保することが望ましいとされます。これにより、利用者が手動でドアを開けながら通過する際の操作空間や、介助者がいる場合の通過にも対応しやすくなります。
また、廊下や通路の有効幅は、車椅子が単独で直進するために90cm以上が最低限必要です。
もし、通路の途中で車椅子同士がすれ違う必要がある場合は、180cm以上の幅を確保することがバリアフリー法や自治体の条例で求められることが一般的です。
通所型施設であるデイサービス3つの開業の関門
デイサービスは介護保険サービスであるため、事業を開始するには、介護保険法に基づく「指定」を受ける必要があります。この指定申請を行う提出先が指定権者です。
- 都道府県:
- 広域的なサービスを提供する通所介護(デイサービス)の指定権者となることが多いです。
- 市町村:
- 地域密着型サービスである地域密着型通所介護(小規模なデイサービス)の指定権者となります。
- また、政令指定都市や中核市など、指定権限を持つ市もあります。
提出先は事業所の所在地によって決まっているため、開業を検討している地域の介護保険担当窓口(介護保険課や高齢者施策部など)へ事前に確認することが最も重要です。
1福祉局
デイサービス(通所介護)の開業における福祉局への事前相談は、単なる情報収集ではなく、指定申請の可否を左右する重要なプロセスになりますので、必ず事前に相談に行きましょう。
- 基準適合性の確認(物件・設備)
福祉局は、あなたが選定した物件が、人員基準・設備基準・運営基準を満たしているかを初期段階で確認します。特に「建築基準法」「消防法」など他法令との整合性を事前に協議し、改装工事に入る前の手戻りを防ぐのが最大の目的です。 - 地域密着型サービスの確認
特に地域密着型通所介護の場合、その市町村の介護保険事業計画との整合性や、既にサービスが過剰になっていないかといった観点から協議が必要です。 - 申請スケジュールの確定
指定申請は受け付け期間や審査期間が厳格に決まっています。福祉局の担当者と面談することで、開業希望日に間に合うよう、書類提出や現地調査の具体的なスケジュールを確定させます。 - 必要書類の確認
自治体によってローカルルールや必要書類の書式が異なるため、正式な申請前に、何が何部必要なのか、どのタイミングで提出するのかを正確に把握できます。 - 補足
多くの自治体では、物件の契約や内装工事を始める前に、図面などを持って福祉局へ事前相談に行くことを義務づけています。この事前相談が済まなければ、原則として指定申請を受け付けてもらえません。
2建築指導課 / 都市計画課(自治体による)
建物の用途や構造が、デイサービスとして利用するための建築基準や都市計画法上の要件を満たしているかの確認(事前協議)が必要です。
例えばですが、開業予定の場所の用途地域がデイサービスを開業できるのかというのも店舗専門の不動産屋に確認してもらい、合わせてご自身でも念の為に建築指導課 / 都市計画課に問い合わせるのか、電話しておくべきです。
合わせて、地域の範囲が防火地域、準防火地域、22条地域などは合わせて内装制限が厳しくなるので、費用が余計にかかる傾向にあります。
余談ですが、当社は店舗の仲介から工事まで一貫して責任を持って請け負っているので、この協議も代行して行っております。
また、(通所介護)が原則として開業できない用途地域は、主に以下の3つです。
- 市街化調整区域
- 工業専用地域
- 住居専用地域(特に第一種・第二種低層住居専用地域)
デイサービスは、**建築基準法上「児童福祉施設等」**に分類される特殊な建物用途であり、都市計画法や建築基準法による用途規制を厳しく受けるため、物件選定の際は細心の注意が必要です。
消防署に設置届
デイサービスの開業で消防署に提出が必要な主な届出と手続きは以下の通りです。
1. 設置計画の事前相談
時期: 物件選定後、内装設計や改修工事を始める前の極めて早い段階。
目的: 消防法の規定(避難経路、消火設備、警報設備など)をクリアできる設計になっているかを図面で確認してもらいます。
この確認を怠ると、工事完了後に基準を満たしていないことが判明し、大規模なやり直し工事(手戻り)が発生するリスクがあります。
2. 工事中の届出(必要に応じて)
消防計画届出: 従業員の配置や火災時の初期消火・避難誘導の方法などを定めた計画書を提出します。
防火管理者選任(解任)届出: 施設全体で防火管理を行う責任者を定め、届出ます。
一定規模以上の施設に義務付けられています。
3. 使用開始直前の届出(最も重要)
防火対象物使用開始届出書
建物をデイサービスとして使用し始める(事業を開始する)前に提出する、消防法上最も重要な届出の一つです。
4. 消防検査(使用開始前)
届出後、消防署の職員が実際に施設を訪れ、図面通りに設備が設置されているか、避難経路が適切に確保されているかなどを徹底的に検査します。
この検査に合格しなければ、デイサービスとして営業を開始することはできません。
5. その後の定期的な届出
消防用設備等点検結果報告書: 設置した消火器、火災報知機などの消防用設備が正常に機能しているかを定期的に点検し、その結果を報告します。
デイサービスで特に厳しく見られる点
- 自動火災報知設備の設置
- スプリンクラー設備の設置(施設の規模や建物の階数、構造によっては設置義務があります)
- 避難経路の確保と標識の設置
- 防炎物品の使用(カーテン、じゅうたんなど)
福祉局への指定申請と並行して、消防署への事前相談を可能な限り早い段階で行うことが、スムーズな開業の鍵となります。
ライオン介護デイサービス4号店の特徴

今回はリハビリに特化した店舗にすると宣言しており、簡易なお風呂にしておりました。
基本的には機械浴や水関連の店舗を特徴としたデイサービスを展開していたライオンさんでしたが、今回は内装にもこだわり白を貴重としたラグジュアリーな空間をデザインしました。
オシャレな空間の間接照明とクロスは千番クロス

お風呂までの通路やトイレの通路までもがラグジュアリーな雰囲気を出すために間接照明を設計しました。
天井から見える間接照明が店舗の空間をオシャレな空間にしており、あえて昼白色にしたことによって利用される高齢者にとって暗く無い雰囲気を演出しております。
アクセスと場所
〒550-0024 大阪府大阪市港区境川1丁目3−2の住所が今回の4号店の住所になります。
近隣のデイサービスをお探しの方がいれば、下記URLからお問い合わせください。
ライオン介護デイサービス様ホームページはこちら
締め:福祉関連の店舗改装工事は工務店でも難易度が高い
福祉は店舗改装工事の中でも難易度の高い工事になります。
実際問題、申請を行う提出先が指定権者が多すぎるのと一般の方では難しいという現実があります。
そのため、多くの事業者さんが行政書士の先生に開業の代行を依頼しており、当社のような店舗専門の工務店と協業するケースがほとんどです。
同時に店舗専門で不動産と工務店をしている会社が本当に少ないという実態もあり、当社含め店舗専門の工事会社は非常にスケジュールが埋まっているような状態です。
そのため、一般の方では出会えないという業界でもあります。
当社、土井工務店は不動産事業を店舗仲介専門の会社として行っており、内装、外装工事までワンストップで行っている珍しい会社です。
もし、開業を考えられている方がこの記事を読んでいただければ、お問い合わせください。
それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
土井工務店 代表 土井健史
