【施工事例】マンションの廊下の床が抜けたのでリフォーム

廊下の床をリフォーム工事

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
大阪市都島区でリフォームリノベーション専門店と土地建物の買取/再生の事業をしています。

築40年越えの大阪府の都島区にある昭和時代に建てられた古いマンションの床が抜けそうという相談がありました。
実際問題、部屋の内装はボロボロで特に床は床なりが大きかったので、下地から修繕をするために廊下をリフォームをしました。

さて、今回の記事はマンションの床鳴りする廊下を解体して、新しく下地をやり直した廊下の床のリフォーム工事になるのですが、床は基本的に根太と呼ばれる木材の上にコンパネという木の合板を貼って、上からフローリングやCFで仕上げることが一般的には多いのはご存知ですか?

マンションの床と戸建ての床では施工する方法ももちろん異なります。
また、今のマンションと古いマンションでは根本的に施工方法が異なります。

新しいマンションはスラブ(コンクリート)の上に直貼り工法で施工して、ボンドを塗ってフローリングを施工しているケースが殆どなのですが、古いマンションでは根太の上にコンパネを貼ってフローリングを貼っているもしくは、根太の上に直接フローフリングを貼っているお家もあります。

ちなみに床なりというのは、歩くたびに“ギーギー”と床から聞こえたりすることです。先に結論から言うと、床なりの原因の多くは、下記のパターンが多いんですね。

  • 床のコンパネの下の根太が弱っている
  • コンパネと根太の間に隙間がある
  • 根太の間隔があきすぎて重さに耐えきれない
  • 使っている木材が悪い
  • シロアリに木材を食べられている

古いマンションの廊下の床リフォーム工事はマンションの工事なので、床の高さを玄関の框より高くして、その床下の中に水道の水やお湯の配管を通すスペースも必要です。

ちなみにマンションの多くは床の下に水道の水やお湯の配管がある場合が多いのはご存知でしたか?
また、解体する場合は、床の下に配管を通すために高さを出す必要があるので、床の下地を土台から作りなおす必要があるパターンが多いんですね。
では、実際に抜けそうな廊下の床をリフォームした内容についてお話をしましょう!

目次

築40年超で床が抜けたマンションの廊下の床を解体

廊下の解体

マンションの床が床なりすると言うのは珍しいことなのですが、今回のリフォーム工事は築40年越えの古いマンションの上、1階なので何があるかわかりません。

実際に解体してみた写真がこれですが、大引きの代わりになるような台や楔のような下地がない状態で根太と呼ばれる木材を下地に使っていました。

わかりやすく言うと、端っこだけ、木材を釘で留めて宙に浮いているような状態でしたので、基本的に束の部分が無いので床の下地が古くなると凹みやすくなると言う廊下の下地でした。

やはり昔のマンションというのはいい加減な手抜き工事が見つかりますし、このマンションの廊下下地は長持ちする下地では無いなと素直に感じたので、手間にはなるのですが抜けそうな廊下の床を全て解体することにしました。

ちなみに今の新しいマンションの廊下はスラブの上に直張り工法が増えているため、床なりなどは無いですが、フローリングが浮いてしまうなどのトラブルはあるようですが、今回の場合でも良い加減な業者は何も考えずに上からコンパネを貼ったら大丈夫みたいな業者ももちろんいます。

また、今回の元請の不動産屋さんは上からコンパネでも貼ったらどうかな?小口は見切りで行こう!と言っていましたが、師匠は“無駄な段差ができるから買主さんが住みにくい”と一喝して解体が決まりました。

さすが師匠です、僕も見習わないと。

費用の関係はもちろんありますが、この家を買ったお客さんが住んでどうか?住みやすいか?と考えている人は職人さんの中でも珍しく、お金さえ貰えば良いという工事が増えてきています。
そんな中、入居するお客様のことを考えて、気遣いができる師匠がいて本当に僕は恵まれているなと感じました。

現場の人間として既存の下地を見た感想

正直言って、下地をしてコンパネを上から貼ればわからないから何をしてもいい、といった感じの工事の痕跡がみられました。
リフォームだけでなく、大工の仕事によってお家は何十年も活躍するような家になるので、こういう手抜き工事を見ると、僕たちリフォーム工事の業者が手を抜くことは当たり前なのか?と感じることがあります。

僕の師匠がよくいうことが、ここまで丁寧にやってこそ仕事だと僕に指導することが多々あります。
改めて、お客さんの未来まで想定したリフォーム工事ができる現場の人間でありたい。
そんなことを考える自分がいます。

本当に良いものをお客さんのために作るのが職人、そしてそれを分かりやすく表現して伝えるのが営業。
僕はそれが物作りでは無いかな?と思っています。

マンションの床下地をリフォーム

廊下の下地

実際に床解体後、下地をやり直して廊下をリフォームしました。
1階の床には束の代わりに木材で土台を作る箇所、下地の木材にネコ呼ばれる技法を使って補強する場所と、土台をコンクリートビスと根太ボンドで止めるといった工夫をして、下地をしています。

またコンクリートの床にはコンクリートビスと根太ボンドで束の代わりの木を固定しているので、基本的にびくともしないでしょう。
見えない部分なので手を抜こうと思えば抜けますが、見えないところまで小さなところまで気を配って工事をする。
それが仕事だと僕は思っています。

そして、最後にこの下地の上にコンパネを打って床の下地は完成です。
仕上げはC F(クッションフロア)で仕上げるようなので、ここで大工たちの出番は終了です。
余談ですが、師匠は小口が気になるらしく自分で造作して玄関のカマチ部分を作り、敷居も高さを揃えるために造作してから、最後に塗装するような人です。

細かい部分まで気を回されるので、本当にこのマンションを買った人のために、考えてリフォーム工事をする大工だなと感じました。

マンションの床が抜ける理由は下地

マンションには2パターンの床下地があります。

  • 木下地で組まれており、その上にコンパネを施工しているマンション
  • 床の下地がスラブ(コンクリート)でボンドを塗ってその上からフローリングを貼っているマンション

この2パターンが多いのですが、床が抜けるマンションというのは”木下地で組まれており、その上にコンパネを施工しているマンション”で、古いマンションに多い傾向にあります。

しかし、施工が大変で単価が大変なのは直張り工法でスラブの上に直接フローリングを貼っている場合になります。
ちなみにですが、今回の施工のように根太ボンドや下地を多めに補強をしていれば、このように床なりもせずに頑丈な下地を作ってリフォーム工事をすることができるのですが、現実は予算や後期の兼ね合いもあって下請け工事をするときは難しいケースがほとんどです。

基本的に工事というのは、全てにおいて下地が大切なのですが、どうしても経年劣化や湿気、外部環境や地震などの影響もあって弱くなっていきます。
特に床などは毎日のように歩く場所なので、一度弱くなってしまうとどんどん悪くなる一方なので弱くなってしまった床は抜けてしまう恐れがあります。

新しい新築のマンションと古いマンションの違い

あわせて読みたい
浮いているフローリングを張り替えれば良かったと後悔する理由 現状の床が今のままで住めないことはないのですが、床が明らかに浮いており歩くと、その上が凹むような状態や、フワフワしたような状態になっています。 一部だけ交換してくれないか?と言う相談はかなり多いのが現状ですが、古いマンションのタイプでは古いフローリングの幅の材料がすでに無いので、一部だけ交換というのが現状不可能となっているケースがほとんどです

新しいマンションは床の下に木で下地を組んで配管があるわけではなく、スラブから最小限で収めているため床は直張り工法が多いのが現場です。
そのため、新しいマンションの悩みは新築業者による接着剤を減らすなどの施工不良により、床が浮いてしまうなどはよくあります。

その反面、古い築年数のあるマンションでは床下地を組んで床の高さを上げているため床なりや凹みなどのトラブルがあります。
正解はありませんが、今の施工方法と昔の施工方法それぞれデメリットがあり、どちらが正解か?と言うのはありません。
あくまでも僕達にとっては、現場によって対応していくそれだけの問題かなと思っています。

マンションに多いリフォームは和室の洋室化

今回は大阪市都島区の築40年越えの古いマンションの廊下のリフォーム工事ですが、最近多いのが和室の洋室化がとても増えたような気がします。
個人的には和室は好きなのですが、畳を撤去して下地をやり直して、仕上げにCFかフローリングを張るお客さんが本当に増えていますね!

ちなみにこのマンションは和室を洋室化しました。
その時の記事がこれです。

あわせて読みたい
【施行事例】和室の洋室化と畳の下のコンパネを張り替え いい加減な工事をする悪質な訪問販売のリフォーム営業が増えていたり、お客さんが見えない場所で手を抜くのが多発しているのをよく見ます。 今回の記事はマンションの和室から洋室化を考えている人に役立つような記事です

昔のながらの畳なので、運ぶのが重かったのと、昔ながらの大工とリフォーム工事をした現場なので非常に面白い記事ではないかな?と思います。

余談ですが、僕の師匠はめちゃくちゃビスを打たせるので、やはり王手の下請けで仕事をしてきた人は違うなと感じました。
某王手ハウスメーカーの〇〇スイハウスなどは、ビスの間隔も150mmほどしか間隔をあけていけないことを守るためにわざわざスケールで測るほど厳しいようです。

ちなみにですが、最近の新しいマンションは躯体やスラブ(コンクリートの部分)にコンクリートに固定するためのコンクリートビスやアンカーが管理組合の規約で禁止されているケースが多くあります。
その際は一度、下地を作るために下地のさらに下地というイメージでボンドや木材をうまく使って下地を作る必要があります。

そうなってしまうと後期が伸びて、材料も増えるためどうしてもお客さんに出す単価は増加してしまうため、和室の洋室化も難しい工事では無いのですが、こういった背景もあってこの事情を知らない会社や経験の大工では正直言ってマンションの大工工事やリフォームは難しくなってきています。

ですが、職人や工務店も食べていくには仕事をできなくても受注する必要があるので、そんな工務店から僕たち大阪の土井工務店が仕事を下請けとしてやって欲しいという受注があるので、工務店が工務店の下請けをするという不思議な現象が建築業界で起きています。

マンションの廊下の下地の仕上がり

廊下の仕上がり
廊下リフォーム完成

マンションの廊下の下地の仕上がりがこれです。
師匠がサービスで框を塗装したので自分他の業者さんが汚したり、踏まないように描いたメモ書きがあります。
普通であればリフォーム框を設置するのですが、お客さんの予算的に不可能だったため今回は簡単な塗装で仕上げておきました。

まるで暗号文ですが、この上に仕上げ材でCF(クッションフロア)やフロアタイル、フローリング材を貼るので、師匠の暗号文もちゃんと隠れます。
ちなみにですが、本来であればこの玄関部分の框の部分もリフォーム框を使って、綺麗に施工するのですがお客さんの意向と予算の兼ね合いもあって、サービスでペンキを塗ることになりました。
床の工事は費用と技術力が高くつくので、なかなか安く工事をすることができませんからね。

締め:マンションの工事はできる業者とできない業者がいる

マンションの工事は基本的に他の住人の皆さんが住んでいるお家なので、マナーはもちろん時間制限と工事ができない日、養生の規約、マンションの規約、平面図、仕様書の提出といった様々な規約が存在します。
その中でも今工事しかしてこなかった工務店や職人は図面や事務作業ができない会社はもちろん、逆に工事ができないという会社がたくさん存在します。

なかなか、まともな会社と出会うというのは難しいことなのですが、中でもマンションの工事というのは神経を尖らせてするものなので、工事業者には注意をしたいものです。

皆さんいかがでしたでしょうか?廊下を張り替えるとなるとなかなかイメージが湧きませんが、古い建物はよく床なりがします。
特におじいちゃん、おばあちゃんの家とかでたまに聞こえませんかね?

当社は大阪市都島区の工事業者ですが、ありがたいことに関西圏内から県外までお仕事をいただけております。
仕事をさせてもらえることを当たり前と思わずに感謝と謙虚の気持ちを忘れずに今後も精進していきたいと思います。

それでは、皆様が少しでも素敵な時間をお家で過ごせるよう願っております。
質問や相談等があれば、記事を読んでくれた方に費用等はいただいておりませんので、気軽にご連絡ください。それでは時間を大切に良い一日を。

土井工務店 代表 土井健史



無料相談/お問い合わせはこちら

無料相談/お問い合わせ

 

廊下の床をリフォーム工事

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

参考になった方はシェア宜しくお願いします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次