【工務店が語る】DIYで床の傾きを直す方法と必要な工具と材料

大阪市都島区にある土井工務店、代表の土井です。
住宅と店舗に特化してリフォーム専門店/リノベーションを経営しております。

さて、今回は当社で人気の記事となっている傾いた床の直し方について素人の方のDIYでも傾いた床を直す実践方法及び必要な工具を紹介していきたいと思います。

まず、最初に素人の方でも傾いた床をDIYで直せるのか?ということを結論から言うと、直せますが、DIYするのにはたくさんの工具が必要になります。
今回は素人の方でもDIYで床の傾きを直す手順及び、材料、工具などを早速紹介しましょう!

目次

床の傾きを直すために必要な材料

DIYで床の傾きを直すのにまず疑問になると思うのが、傾いている床にどうやって水平を合わしてみているのか?と言う点があると思いますが、僕たち職人は、水平機を使って液体の中にある空気が真ん中にあるかどうかと言うところを見ています。

安い10cmほどの水平器もありますが、これでは横幅が短いので水平があっているか分かりませんし、最低でも1m近い水平器があるので、それを選んでください。
基本的に建築の工事は思ったよりも、木材を使ったりビスを使うので、DIYの方は気持ち多めの方が良いです。

コンパネビス(構造用合板)に打って、根太止めるとかは思いの外量がいるので、100本とかは絶対に足らないので最低でも300本以上はおすすめします。

・コンパネビス38mm
・コースレット65mm 
・根太(45×45の木材) 3mものがおすすめ!車に乗るし、コーナンで売ってます。
・コンパネ12mm(1820mm×910mm)構造用合板 コーナンに売ってます。
・安く済ませるなら素人でもできるCF(クッションフロア)
・コーナンに売ってますが、ネットで僕は気に入ったやつをこれは選びました。
・クッションフロア用のボンド 
・カッター 
・のりヘラ(クッションフロアのボンド用)
・コーナーカッター(クッションフロアの壁との境目を切るカッター重要)

上記が床の傾きを直すのに必要な材料です。

DIYで床の傾きを直す手順

1解体

床の傾きを直すのに基本的に上から貼って厚みを出していい場合は、下記の解体作業がなく、上から貼ることも可能。
ですが、基本的に傾いている床ということはフローリングやCF(クッションフロア)の可能性があると思うので、それを上からでも良いので木材を解体していくことからスタートです。

この際にあると楽なのが、電動工具の丸鋸165mm!新しいのを解体に使うのは気が引けますが、実際の現場で床を解体するときは、コード付きより、充電式のマキタの丸鋸を直接床に切っていく人が多いという印象です。

実際に解体した人はわかるのですが、ゴミも多いし解体はかなり危険です。
また、床の解体と言えどもどこまでするのか?というと、基本的に既存の古い根太を取り除いて大引きの状態にするところまで行います。

2床の下地を作っていく

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解体ができた場合、この際に使用するのが、根太(45mm×45mm)を使います。
根太同士の感覚は300または455なのですが、一般の方は300でも良いと思います。

また、最近ではこの根太を減らして、コンパネ24mmを使う根太レス工法も流行っていますが、一般の方には難しいので、根太を使ってください。

実際の手順は解体後、基本は大引き(太い木材が入っています)の端から!または増し貼りの場合はその上(既存の床)から壁の端から300mmまたは455mmの間隔で並べてください。
この後にコンパネが根太の上に貼られます。

そのため、コンパネの寸法1820mm×910の間隔が実は根太に合うようになっています。
なぜなら、建築の基本は尺や寸なのです。

余談ですが、本当は300ではなく303の方が正確に床の根太は貼ることができます。
ここが一番重要なのですが、この並べた根太にコースレッド65mmのビスをインパクトドライバーで大引きに向かって打っていくのですが、そのまま打っても仕上がった時にまた傾いた状態です。

そのため、大工は傾いている場所を水平器やレーザー、糸、木材などで特定し、その下がっている部分を持ち上げるために、パッキンを挟んだり、猫を打ったりします。

これは中々の技術がいるので、DIYの方はパッキンを木材の切れ端や、パッキン剤を使って厚みを出すといいと思います。
また、DIYの方は長い木材を横に並べて下がっている箇所を特定する、もしくは水平器を使うことをお勧めします。

3.コンパネ12mmを貼る

コンパネビスはただ打つだけでなく、コンパネの下にある根太の上に売っていかなければなりません。
そのため、根太の位置がわからなくならないように僕たちは鉛筆で線を引いたり、墨壺で目標となる線を出します。

この際もコンパネビスは最低でも300ピッチ感覚で打つようにしてください!
ちなみに積水ハウスなどの大手企業は150ピッチくらいでビスを打つように指定があります。

実際にビスは少ないよりも多い方がいいのは事実ですが、馬鹿みたいに打ったりすると次は外す時に苦労する場合や、木材が穴だらけになってしまいます。
ちなみにこのコンパネを貼るので難しいのが、やはり切る作業ではないでしょうか?

DIYするに至って、切るコツは?と聞かれるとやはり定規のようなものを使うこととしか言いようがありません。
綺麗に寸法を取って切ろうとしても真っ直ぐに電動工具を手動で動かせる人はプロである職人でもずれます

そのため、職人は自分で定規を作ったり、もしくは市販の丸鋸定規を使います。
ちなみに建築の工事では直角がとても重要ですが、傾いている家は壁が斜めになっているケースが多いので綺麗にコンパネを切るのは大工でないと難しいというのが本音です。

実際問題、私もコンパネを切るときは自作で作った定規で切っており、斜めに切るときは定規が必須になってきます。

4仕上げ(CF,フローリング,フロアタイル等)を貼る

実際に当社の代表である筆者は大工、電気、水道を自分自身で工事ができますが、CFはDIYレベルなので初めて貼った時に大きな失敗をしました。
それはCFのノリをつけすぎたという点。

本当にCFのノリは薄めでハケを使って伸ばす必要があり、基本的に床材は塗ってから時間をあけるのですが、CFの場合はすぐ貼る必要があり、空気を抜いていく作業も必要になります。
それでも空気が入って目立つ場合は、小さな穴を開けたり、カッターで切れ目を入れるのも一つかもしれません。

また、ノリを使うのが怖いという方は両面テープもありますので、参考までにどうぞ!

職人が使っている床の傾きを直すのに最低限必要な建築工具を紹介(題名と写真の先にリンク貼ってます)

マキタ18vインパクトドライバー

僕が使っているのはこれで、これには充電器が1個とケースとバッテーリーが2 個あるので、このバッテリーを使って他のマキタの電動工具を使用しています。
本体料金が2万円ほどで、バッテリーは1個あたり約1万円×2個 充電器とケース付きで4万円強というきつい値段。

ちなみにですが、バッテリーの純正品はめちゃくちゃ高いですが、互換性のものはよく火災や爆発などの原因となっていますので基本的には僕は推奨していませんし、正直な話ぶっちゃけ一般の方であれば14.4vでもいけますし安いやつで十分だと思います。

日曜大工で使う程度であれば、他でも使える互換性のあるメーカー(マキタ、MAX)あたりを買っておけば間違いはないです。
個人的には無名メーカーの知識は全く無いので、他の工具と互換性が高く便利なものを使用することをお勧めします。

ただ、充電器は他の工具でも使うので、充電が一つなくなっても他で使えるように最低でも2個は持っておく必要があると思いますね。

マキタ丸鋸18v 165mm

丸鋸は125でもいいのでは?という意見もありますが、どうしても125mmだと根太を切る時に一発で切れない時があるので、個人的には僕も持っていますが使っていません。

ただ、軽くて身軽なので建築の初心者は良いという人もいるの僕は125を初めに買いましたが、165mmのマキタの丸鋸を今は使っています。
メーカーは上記と同じマキタでも他のメーカーでも良いと思います。

ただ、充電式か100Vのコード式を選べるので個人的には初心者は充電式をお勧めします。
理由はコード式は威力が強すぎるので初心者には危ないかな?という感想です。

スケール(メジャー)

僕がいつも使っているやつの一つです。
金額の差はスケールを伸ばし時の腰の強さが特徴の一つですが、約3000円近くしました。
これは普通に腰が強いので、少しメジャーに比べると高価ですが、僕は気に入っています。

使っているのは、5mほど伸びるスケールを使っており、約3m近く伸ばした時まで腰が折れにくいのでその点がすごく気に入っています。

差し金

指矩(さしがね)は解体をしてから・及び床を張るときは必須道具になってきますので、最初にそれ得る基本セットのようなものです。
特徴はL字になっているため、直角の計算に使ったり壁際での使い方、鉛筆を使って寸法の出し方など様々な用途で使う大工必須の道具です。

サイズは300くらいのもので初心者のかは良いのではないでしょうか?
ただ、大きな木材を着る際には500mmも使うので、上級者や大工ほど500mmの指矩や

ハンマー(玄能)

人によって、使うハンマーや玄能は違いますが僕の大工の師匠はこれを使っており、僕も半ば強制的にこれを使わされていますw
このハンマーも複数の種類があって、電気屋さん用のものもあれば型枠用のハンマーもあったり、種類を選ぶのが難しいのが特徴です。

師匠も同じやつを使っているのでいつもどっちのものか分からなくなって最終的には、お互いのものを使い回しています。w

水平機/レーザー 糸

僕は床の水平を見るときは1820くらいのサイズの水平器を使いますが、一般的な方はこれくらいのサイズでいいのではないでしょうか?400あるので、根太同時の隙間に木材を置いて、これを載せれば十分水平が見られます。

また、本格的に水平な床に修繕する予定であれば必ず大工は糸を張ったり、レーザーが必須です。
ちなみにこのレーザー10万円以上はするものなので、非常に効果ですが、使い方をわかっていないと持っていても仕方のない場合があります。

墨壺

大工工事や基準を出すときに必須ので、墨出しをする道具。
墨汁で建築の寸法を出す時の目印として使うもので、先が針のような先端なのも特徴の一つ

職人にとって必須アイテムとも言える道具。


DIY費用総額(工具)

ぶっちゃけ総額は全ての工具を電動工具で揃えて、レーザーを買った場合は約20万円ほどしますので、購入を検討される方は使用頻度を考えて購入することを推奨します。

ぶっちゃけ一回の工事DIYだけでこれほどの費用を使うのはかなり勿体無いのです。

DIYで床の傾きを直す予算と工務店に依頼する予算

予算は正直言いますと、床の傾きの調整に時間がかるため部屋や場所の広さにもよりますが、普通に50万円以上とかからは安すぎる相場です。70万円前後の請求などは普通だと思うような工事に基本的に床の傾きを直すリフォーム工事はなります。

場合によっては大引きを触る場合や、交換の場合は100万円を超えるケースもよくあります。

費用が高くなる原因はやはり、解体、大工、床、複数の職人が必要となるケーズが多いのが原因なのと、場合によってはクロスを触る必要性が出てくるのでそれも原因の一つです。
ちなみにですが、DIYをしても材料と工具を揃えると、20万円以上はするので、正直どちらが正解かは分かりませんが、床の傾きは自律神経に影響を与えたり体に悪影響を及ぼす可能性があるので注意をしてください。

DIYか工務店に依頼どっちの方が良いのか?

僕も正直言って、もちろん読者の皆さんが僕に工事を依頼してくれたら嬉しいですが、実際問題家の傾きを直す工事は正直DIYでは本当に難しく、綺麗に仕上げるのは職人でも難しい作業ですし、何よりも現場は危険なのでハードルが高いというのも事実です。

ただ一回買っただけの工具でDIY で職人のように傾いた床を治すことは実際問題かなり難易度は高いですし、工具代と材料代、自分が動いた人件費を計算したら結局、、、ということもありますので何でも自分ですれば良いという問題ではないのはご理解ください。

実際問題、解体作業がある場合は普通に怪我しますし、必ずマスクと手袋は着用のもと解体を行って下さい。
そして、安全に気をつけて日曜大工を行なって下さい。

ただ、費用も高くつくのでこれはお客様の考え方、そして時間があるかどうか?といった点がポイントになってくるのではないかな?と思いました。

最悪失敗した場合、僕が近くにいれば全然助言もできますし、何てことも言えるのですが何よりも傾いた家に住むことは良いことではないので、読者の皆様の健康のためにも良い環境の家に住まれることを願います。

質問・依頼・相談等があれば、気軽にご連絡ください。
もちろん相談であれば、当社は費用はいただいておりませんので、気軽にDIYのこと材料のことお聞きください。
それでは時間を大切に良い一日を。

土井工務店 代表 土井健史

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