塗装の手抜き工事に合わないための基本

塗装の手抜き工事

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
家が綺麗になったし、塗装費用も2度塗りで、オリジナル塗料を使ったから安かってよかった!
こういった話をよく聞きませんか?

決してオリジナル塗料は悪いわけではありませんが、ペンキ屋さん派の多くは日本ペイントさんや関西ペイントさんを使っており、オリジナル塗料を自ら推奨するよなペンキ屋さんは少ないです。

  • 塗装の2度塗り
  • オリジナル塗料
  • 下地処理をしていない

この3点に共通して言えることは、手抜き工事や安い工事金額で工事ができる。
同じく共通して言えることが”材料の原価が安くなる”という共通点があります。

オリジナル塗料は手抜き工事には当てはまらないが、本当に良い製品か?というのは信用できるかという点で疑問ではあり、なぜなら僕がコーナンで適当に商品を買って量を増やすために何かを混ぜれば、”オリジナル塗料”と呼ぶということもできなくはないと言っても過言ではありません。

また、塗装の2度塗りというのは本当に色が透けて見えるので、最悪な手抜き工事です。
実際に水性ペンキの2回塗り後の写真を下記に用意しました。

塗装の手直し、2回塗りしかしていなかったところをパテして、塗装しています。
塗装のムラ

2回塗りしかしておらず、挙句のはてにパテ(下地処理)も汚かったのでやり直した時の写真です。
黄色の色がパテ、黒い線が2度塗りしかしてなくてペンキが乾いた後の汚い白の塗装です。

このパテをしていない状態で工事を終わらせるような職人が多いのが、実際の現場です。
また、白という色はこのように色褪せで手抜き工事を発見しやすいのですが、ベージュやグレーといった色は発見が難しく、手抜き工事もなかなか発見するのが難しくなります。

今回の記事では、手抜き工事に合わないためにも下記のテーマで塗装の基本や常識について知っていてください。

目次

塗装の基本

塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本
下塗りではシーラーを塗って、その上から希望の色を2回塗るといったことが多い。
また、塗装する前に養生と下地処理、高圧洗浄をするのが普通。

養生・下地処理は塗装において最も大切で、ペンキを塗るよりも重要なのではないかな?と個人的には思います。
実際に養生を丁寧にしないと、希望以外の部分にペンキの色がついたり、下地処理を丁寧にしないとペンキの色がうまくのらなかったり、凹凸が目立つこともあります。

下地処理の役目は4つ

  • パテで凹凸を直すこと
  • ビスなどの穴を塞ぐ役目
  • 傷などを平らにする役目があります。
  • コーキングでクラック補修

特にジョイント(継ぎ目)にはパテをしているのが分かります。
他にも下地処理にはケレン、ペーパーといった、紙で表面を削って凹凸を平にするとった作業も塗装には大切ですし、よく現場で見るのはパテ処理の後にはペーパーで厚く塗りすぎたパテを削っているのを見ます。

ケレンは鉄部などのザラザラして塗装が色がのりにくいような場所にすることが多い場合や、あえてケレンをして傷をつけて塗装がのりやすいようにするといったケースも見られます。

また、クラック補修などに使うメインのコーキングは種類は3つ

  • シリコンコーキング 水回りがメイン、塗装の色がのらないので、注意
  • 変性コーキング 外壁など 塗装をする部分
  • ジョイントコーク 内装がメイン

コーキング一つでも用途によって使い分けるので、値段も変わります。
ちなみに手抜き工事にの一つに変性のコーキングが高い、買いに行くのを忘れたといった悪い業者がシリコンのコーキングを塗っているのを見たことがあります。

また、このコーキングでも1液や2液と言ったように種類分けして、コーキング専門の業者は呼んでいます。
話を聞いた限りでは、2液は大量に使う場所に向いているようですね。

塗装工事の種類:家のどこの部分が塗装できるのか?

基本的に塗装は、屋根、壁、内装の3つに分かれます。
家の寿命を延ばし、表面に膜を作って水を弾くなどの役目を担うので家の寿命を伸ばすために非常に重要な役目を担っています。

主にみなさんがよく見るのは外壁の塗装ではないでしょうか?
個人的には塗装をする場合に足場を立てることが多いので、屋根と壁は足場を2度建てる手間を考えれば一度で済みますしねw
では実際に各塗装の説明をしましょう!

1.外壁塗装

外壁を塗装している写真
外壁を塗装

外壁塗装のメリットは、外壁などはカバー工法、張り替えに比べ、塗装は安いというメリットはありますが、10年に一度のペースで塗装をすることが推奨されています。
よく外壁塗装する壁の種類としては、モルタル、シボレックス、サイディング(金属除く)、が今は多いですね。

外壁塗装の塗り替え時期の目安はクラックが目立ってきたり、チョーキング現象が現れた時が外壁塗装をする時期と言われています。
また、目地のコーキングが切れているようなお家を歩いていると見かけますが、特徴としてはひび割れから透湿・防水シートが見えています。
この目地のコーキングが切れている状態はいつ雨漏れしてもおかしくない状態なので、少しでも早くコーキングの打ち替えや外壁塗装が推奨されている。

外壁の塗装の順序は下記の通り

  • 養生
  • 下地処理・クラック補修
  • 高圧洗浄
  • 塗装3回塗り

といった基本的な順序となります。
この際にコーキングなどで、変性シリコンではなくシリコンを使ってしまうと塗装の色を弾いてしまうため、塗装ができなくなるといったことがありますので、いい加減な業者はこのような基本的なミスまで行います。

最近では、外壁をカバー工法で金属屋根のようなサイディング材を外壁に使用することも多く、塗装かカバーで外壁を綺麗にするといった選択をする家庭が多いようですね!

2.屋根塗装

塗装したスレート屋根の写真
塗装したスレート屋根の写真

屋根の塗装は葺き替えに比べると塗装の方が安く、お家の寿命を伸ばすために屋根の塗装は非常に重要で、スレート屋根塗装、瓦塗装、金属の屋根の塗装と様々な工事ができ、昔のように痛むと葺き替えるしか無かったといった時代とは違います。

屋根の塗装の順序は外壁塗装と同じ。

  • 養生
  • 下地処理・クラック補修
  • 高圧洗浄
  • 塗装3回塗り

唯一違う点といえば、屋根塗装の場合は縁切りという作業を行い、スレート屋根の場合は屋根同士が接着している部分をカッターなどで切れ目を入れて、縁切りとかいうんですけど、水の流れ道を取る必要があります。

この作業を手抜き工事などで怠った場合は、水の逃げ道がなくなり雨漏れの原因に繋がります。
板金の谷板金と呼ばれる部分もあえて水が逃げるように隙間を作っているので、時々訪問販売などの素人の業者が隙間がある!とか言って、水が逃げれないようにコーキングを促している業者もいるので気をつけてください。

もし、この水の逃げ道がなければどうなるのか?というと、水がそこから逃げることができないので、水が一気に溜まってから溢れる。
もしくは、流れてはいけない方向へ流れてしまう、その結果雨漏れを引き起こしてしまうと言ったことが考えられます。

屋根の工事は専門性が高いので、素人が触ってはいけないような工事になる場合が多いんですね。

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上記の記事には、屋根の手抜き工事について書いておりますので参考までに見てください。

3.部屋の壁塗装

パテ処理の様子。この後に内装の塗装を行います
パテ処理の様子

この写真は僕がクロスを貼る練習のために、実家のクロスを貼りました。
何円前の写真かは定かではありませんが、初心者だったので、パテ処理が本当に難しかったのが懐かしい。
パテベラの持ち方も素人丸出しですね。

パテをDIYでしている写真ですが、この後にペーパー(紙やすり)で下地の凹凸を整えて、クロスを貼る、または塗装することもできます。

余談ですが、内装の塗装は目が近いため外壁塗装に比べると難易度が高くなります。
内装は特に下地処理で塗装の仕上がりが変わってくるので、ペンキ屋さんの本当の腕が試されるとっても過言ではないでしょう。

内装の塗装の順序には、大工がまずボードかコンパネ、Mクロスなどを張って、その上に下地パテ処理を行い塗装することになり、このパテ処理にも職人の腕に差が出るので、下地作業が本当に難しいのが内装。
ペンキ屋さんいわくボードの方がペンキを塗りやすいようなので、ペンキで仕上げていく場合はボードまたはMクロスで仕上げることをお勧めします。

ちなみにですが、大工がボードやコンパネを丁寧に貼らないと隙間が空き過ぎて、パテ処理がかなり大変です。
また、パテの後に下地を整えるのにもペーパー作業が多くなるので、工期が伸びる可能性があります。
というよりは、クロス屋さん、ペンキ屋さんがめちゃくちゃ怒ります。w

ちなみに塗装かクロスどちらの方が安いか?良いかという話ですが、DIYするなら塗装、仕上がり的にはクロスの方が僕は好きですかね。

塗装の手抜き工事を見抜く方法は簡単

まずは塗り終わって乾くのを待つこと。
職人が塗り終えたのですぐに帰ります!といった時に帰してはいけません。
基本的に色が透けて見えたり、色のムラについて分かるのは工事して、塗装が乾いた後の場合が多いので最低でも1時間は待ってもらった方がいいです。

実際に手抜き工事をしている現場を見たことありますが、塗装の手抜き工事の見極め方は

  • ペンキが乾いていないのに2度塗りしている
  • シーラーなどの下塗りをしない
  • ペンキが透けている。塗料を節約して水などを多く混ぜている
  • パテ処理の手を抜く
  • 杜撰なペーパー(下地処理)

このような手抜き工事をする職人は稀にいます。
しかし、勘違いして欲しくないのはペンキが乾くのを待っている時間は掃除をする以外は暇なので、車の中にいる場合や休憩しているのが普通です。
決してリフォーム工事をサボっているわけではないので、その点は理解してください。

外壁塗装専門とかいた看板も増えて、素人の方でも外壁塗装をするような時代ですが、個人的に思うのは素人で塗装はお勧めしません。
理由は、キツすぎる、服が汚れる、仕上がりが悪すぎる、結果的に材料道具を揃えたら、業者に頼んでも少し高いくらいというのが僕が塗装して感じたことでした。

リフォーム39の記事を読んでいただきありがとうございました。
当ブログは”手抜き工事・悪質な訪問販売。違法建築”からお客さんを守るために、リフォームの教科書ブログになることを目指しています。

工事依頼・質問・依頼・相談等があれば、気軽にお問い合わせからご連絡ください。
それでは時間を大切に良い一日を。
リフォーム39運営責任者 土井健史

塗装の手抜き工事

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